2023/08/01
【岡山】「CPコンクリートのリーダー安藤間の白岩さんをお招きして行われたカーボンネガティブコンクリートの検討」
岡山県では昨日(2023/07/31)CPコンクリートのリーダー安藤間の白岩誠史さんをお招きして根幹技術の開発・検討が行われていた。スラッジケーキから得られる混和材を用いることで実現するカーボンネガティブコンクリートについて。
スラッジ高度利用CPコンクリートはカーボンネガティブ
スラッジはよく知られていますように残コンから砂・砂利を回収した後の残渣を減容したもので現在その大半は廃棄物として管理型の処理場で埋め立てられています。
そのスラッジを混和材として高度利用したAAMsはカーボンネガティブとなるため、 CPコンクリートにとってはうってつけの根幹技術開発となりますー。
スラッジ100%の混和材製造工場視察
左上のホッパーに投入されたスラッジケーキはプロセスを経るとパウダー(混和材)として産出される。
スラッジケーキから得られたパウダーには豊富な水酸化カルシウムが含まれておりCO2固定の潜在性は大きい。
今後の協働を約束しあった盟友、左・宮本さん、右・安藤間白岩さん(CPコンクリートのリーダー)。
スラッジ粉のpHは??
こちらがスラッジ粉。本試験練りでは豊富に含まれている水酸化カルシウムをアルカリ刺激としてジオポリマーの製造が検討された。
試薬では強塩基性が示されている。つまり、アルカリ刺激材としての性能も期待される。
スラッジ水を練り水として採用
スラッジ水の強塩基性は折り紙つき。豊富なカルシウムイオンをAAMsに供給することになる。
骨材は回収骨材(または粒状化骨材)
やってみて宮本さんも驚いたことに回収砂もアルカリ刺激材としての効果を期待できる。
結合材は100%高炉スラグ微粉末(SCMs)
結合材はSCMsとして高炉スラグ微粉末が100%配合された。
混和剤もアルカリ刺激(mapecube geo)
アルカリ刺激が期待されるAAMs専用混和材mapecube geoはイタリアMAPEI製も強塩基を示す。
(または、スラッジ粉製造の時点で高濃度CO2と出会わせることで炭酸カルシウムとすることによる CCUSを期待)
生コンキャンプはCPコンクリートに参画してます
生コンキャンプ(有限会社 長岡生コンクリート)はCPコンクリート根幹技術の開発に参画している。https://rrcs-association.or.jp/project.html
「コンクリートをもっと身近に」
普段、「オワコン」「オコシコン」が前面に出て目立ちがちだけど、生コンキャンプではそんなプロダクトを支えるR&Dが日夜進んでおります。安藤間の白岩さんやRRCS代表理事の野口貴文先生から常にいただく刺激は本当に貴重だよねっ。白岩さんとは「やるぜっ、ホワイトカーボンっ」ということで固い握手を交わしました。
オワッコーン‼︎
全てが副産物・未利用資源で製造されるカーボンネガティブコンクリートはまさに野口貴文先生が提唱するホワイトカーボンの顕現でっす。こうしたテクノロジーall concreteコンクリートに関わるすべての人たちの手によって汎用化されることが資源循環・脱炭素社会に大きく貢献するはずですー。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。