2023/08/01
【岡山】「セメント0kgで製造する環境負荷ゼロのオコシコン開発」白石建設
岡山県岡山市。ご当地無敵の生コン製造業者白石建設ではセメントを用いないオコシコンの開発が行われていた。今はまだ開発段階の「ゼロセメントオコシコン」が汎用品になったら。資源循環・脱炭素社会の要衝として再定義される生コンクリート製造業。
製造:白石建設
セメント0kgオコシコン
もしも、CO2を大量に排出することが知られているセメントを用いないでオコシコンができたらこんなに素晴らしいことはありませんー。
オコシコン試験練りBefore
CPコンクリートの根幹技術開発の一環として行われた試験練りはセメントを用いないオコシコンの開発が主題となった。
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セメントの代替品として高炉スラグ微粉末を採用
製鉄所で発生する副産物高炉スラグ微粉末は潜在水硬性が認められアルカリ刺激を与えることによってセメントのように振る舞うことが知られている。
各種アルカリ刺激材
①Mapecube geo
パートナーMAPEIがリリースしたmapecube geoは強塩基性を示しており、アルカリ刺激材として高炉スラグ微粉末の強度発現を支える。
②練り水にはスラッジ水
コンクリート製造設備等を洗浄した際に発生する汚泥スラッジ水を用いて製造することでアルカリ刺激を期待する。
③CPコンクリートの鍵スラッジ粉を混和材として
こちらはスラッジケーキを原料として得られた混和材。
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こちらも強い塩基性を呈している。
キーバインダー「オコシ材」を配合して出来上がるオコシコン
極め付けは、おこし材(陽光物産製造)を配合することで出来上がる「オコシコン」。
オコシコンゼロセメントver 完成
材料投入とミキサによる練り混ぜ。
通常品よりも白い(高炉スラグ微粉末の影響)オコシコンの完成。開発者の宮本さんも太鼓判を押す見事な粘性に一同「これは施工しやすい。きちんと強度発現が確認されたら圧倒的にコストの安いオコシコンの完成だっ」と生唾を飲み込む。
環境負荷ゼロのオコシコンが始まる
現在のオコシコンは結合材にセメントを採用しているため本オコシコンに比べて色がグレーがかっているのが特徴。なお、オコシコンは「庭コン」「生コンビニ」にて絶賛バズ中の透水性コンクリート。
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「コンクリートをもっと身近に」
というわけで、「庭コン」「生コンビニ」「生コンキャンプ」と当社らが誇るコンテンツがバランスよく進化・成長することで見えてきたねっ、脱炭素・資源循環型社会の未来がっ。
オワッコーン‼︎
こちらの開発には、CPコンソーシアムのリーダー安藤間の白岩誠史さん、なにわの合格請負人JIC森先生、白石建設武南さんほか多くの技術者の方々にご協力いただきましたー。この場をお借りして御礼申し上げまっす。
作者・宮本充也