2022/01/21
【大阪】「土間コン(コンクリート舗装)の厚みはどうして100mmになったのか?」寝屋川コンクリート・カナヤテック
大阪府大阪市。駐車場には100mmで、歩道(犬走やアプローチなど歩行しかしない場所)は50mmと混成施工で採用された透水性コンクリート「ドライテック」
製造:寝屋川コンクリート(担当:yutaro)、元請:フェリシア、施工:カナヤテック(23.76m2、100mm厚+5m2、50mm厚)
歩道なら50mmでいいの?
施工After。
ああ、美しい。
朝から、ほんと、美しい。
ドライテック、50mmでも大丈夫なの?
ところで、コンクリートの専門家の僕にとっても盲点。
「誰が、コンクリートの駐車場の厚みを100mmに決めたのか」
根拠不明。
設計方法もわからない。
舗装のとりわけアスファルト舗装の設計方法にはTA法というものがあることを知っている。
一方、コンクリート舗装の設計方法については知識があまりない。
資格試験でもあまり登場しないし、インターネットの海を泳いでいても見かけることがない。
舗装の95:5の5がコンクリート舗装、というのは僕たち業界ではよく知られているところで、そもそも市場がほとんどないことが設計方法が確立されていかなかったことの理由なのかもしれない。
エクステリアの土間コンがいつしか100mm厚となっている。
これはきっと集団的知性というか、いろんなところでいろんな実験が行われてきて「100mmにしとけば無難」という考え方に着地したのかもしれないし、どこぞの権威が「100mmっしょ」と言ったことにより誰しもが思考停止でそれを受け入れていつしかそれが常識になったのかもしれない。
本当にわからない。
(もちろん、圧縮強度から車の荷重に対してどれほど耐えられるか、というのは計算できるけれども、実際の供用環境は静的荷重ではなく動的荷重がさまざまな角度からかかるものなので一概に「〜〜mmで大丈夫」と断言するできるものでもない)
で、50mmでは大丈夫なのか?
これ、少しでも安くしたい消費者や施工者のもっともな疑問。
乱暴に答えると、「わからん」が僕の答えだ。
そもそも、「大丈夫」って「何が?」って話で、そこのところをきちんと共有しておかないと後で揉める元になる。
期待価値ってやつだ。
あなた(消費者、施工者)が求めている価値と僕(コンクリートの専門家)が考えている価値に齟齬があれば、それは「大丈夫」にはならない。
つくづくこれまで経験してきた。
僕たちにとって「ひび割れ」は「大丈夫」なのだが、あなた(消費者、施工者)にとっては「大丈夫ではない」みたいな話だ。
(そもそも鉄筋コンクリート構造物ではない土間コンクリートのひび割れは僕たちが提供している強度や耐久性になんら影響がない)
その上で、あえていうけれど、ドライテックを50mm厚で施工しても全然問題ない。
これが、僕たちの見解である。
なんなら、僕の自宅のドライテックは50mmだ。
紺屋の白袴とかではなくて、僕自身がそれで大丈夫と思っているからだ。
ただ、あなたの大丈夫かどうかは誰もわからない。
そしてもっと詳しく言えば、50mmにしたことで100mmと何が違うのかは、「挙動」とすることができる。
一般にはあまり知られていないことだが、コンクリートは動く。
水分を含んで膨張したり、乾燥して収縮したりして動く。
この挙動は舗装のような構造で起きるとスルメみたいに端部が跳ね上がったり沈んだり、という挙動を招く。
すると何が起きるかというと、ひび割れってやつが起きる。
あるいは、端部が浮き上がったりする。
僕にとってはこれは「大丈夫」なのだが、それはあなた(消費者、施工者)にとって「大丈夫」かどうかは僕の知るところではない。
詭弁でも、言葉遊びでもない。
で、その挙動を拘束する方法が、「厚み」あるいは「面積」ということがわかっている。
厚みを増せば挙動は起きにくくなる(拘束がかかる)。
また、面積が小さくなればなるほど反り上がったり跳ね上がったりという端部での度合いは小さくなる。
だから、もしもひび割れとか反り上がりとかを防止したいのであれば目地をたくさん設定して構造物の縁を切ることで単位面積を小さくしたり、厚みを増すことで拘束をする。
おやおや、今日は朝からずいぶん専門的で真面目なブログを書き上げてしまった。
でも、自分自身、改めて「なんで土間コン100mmなのか?」を問うことはいい気づきを得ることができた。
そうなのだ。
人は、なんとなく、何かをしちゃっているのだ。
今、その時やっている何かは、明確な意志を持ってやっているものではなかったりする。
果たして「意志」というやつは大切なのかも最近甚だ疑問に思う。
意志なんていらないのではないか。
そもそも、生態系の構成要素である生物、例えばその辺を飛んでいる鳥には明確な意志があるとは思えない。
なのに、春が来れば巣を作り子を育て循環し続ける。
人間もそうなのではないか。
なんだ、このテンション。
というわけで、1本目のブログはこれにて完成。
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このように、今では透水性コンクリート(ドライテック、オワコン)は土間コン同様に容易に手に入るようになった。
宮本充也