2022/04/30
【福岡】「ドライアウト(骨材飛散・剥離)を対策するためのいくつかの方法」サカヒラ・all round
福岡県。おなじみ(というか、最近この人のレポート紹介ばかりな気がする)all round新井さんからの透水コン(ポーラスコンクリート)施工実績共有。「気温も高くなってきたので、2便目の着時間や材料管理に神経を使いだしますね」(新井さん共有)
製造:サカヒラ、施工:all round(担当:新井真介、20m2、100m厚、3名、2時間半)
夏場最新のご注意を!
施工Before。
暑くなってきましたね。
九州は福岡県もきっと同じくあったかくなってきましたねを通り越してるのでしょう。
アチー。
そんな季節のポーラスコンクリート(透水性コンクリート)の打設にはちと気を使う。
ドライアウト問題だ。
「気温も高くなってきたので、2便目の着時間や材料管理に神経を使いだしますね」(新井さん共有)
骨材剥離・ドライアウト対策
写真は骨材が飛散・剥離したため表面に凹凸が発生している様子。
これ、主たる原因としては「ドライアウト」が考えられる。
本来濡れた状態で骨材同士が点接着していなければならないところ、日射や風の影響を受けセメントペーストが乾いてしまうと凝結・硬化不良を起こす。
くっつかない。
だから、ポロポロと剥離してしまう。
以下にドライアウトを対策するいくいつかの方法を紹介したい。
1)路盤・隣接構造物に大量に散水し湿らせる
このことで、ポーラスコンクリートのセメントペーストの水分が乾いた路盤や隣接構造物に奪われることを防ぐことができる。夏場のポーラスコンクリート施工には必須の工程だ。
2)均してからの転圧までの時間を短縮する
ドライアウトは均し作業が終えられ転圧までの時間が長くそれだけ日射や風にさらされれば晒されるだけ発生確率が高まる。一方、転圧してしまえばドライアウトの懸念はない。そのため、夏場は特に均しと締め固めそれぞれに選任をつけねばならないため作業人員も増えてしまいがち
3)凝結遅延剤を通常よりも増やす
こちらはセメントの凝結を遅らせる作用を持つコンクリート混和剤を利用することでドライアウトを対策するもの。施工者にはあまり馴染みのない話題であるため、お取引先の生コン工場にじっくりと相談しよう
万全な対策を施してから施工スタート
こちら材料はご当地サカヒラさんから届けられる。
各地では施工・製造の両輪がぐるぐる回って透水性コンクリートが地面の景色を変えている。
施工After。
見事all round燻銀の施工 on ステージとなった。
全面鼠色で白っぽく変色していないことからもドライアウトは完全に対策されていることがわかる。
通常ポーラスと、造粒ポーラスの違いについて
こっちが普通のポーラスコンクリート。
一方のこちらが造粒ポーラスコンクリート。
写真ではわかりにくいかもしれないが、両者は似ているが非なるものであり、「ドライアウト」という視点から言えば造粒ポーラスの方が対策されているということができる。
引用:https://springbd.net/owakon
ポーラスコンクリートがお菓子の「おこし」のように、粒の周りにうっすらとセメントペーストが皮膜されているものとする。
一方、造粒ポーラスコンクリートはアーモンドチョコレートのように、かなりの厚みでモルタルペースト(砂+セメント+水)で層厚されている構造。
セメントペーストよりもモルタルペーストの方が粘性も高く丈夫。
だから、あんまり、乾かない。
作業員も急ぐ必要がない。
夏場に強い。
2つのポーラスコンクリートでエクステリアを席巻中!
こちらは造粒ポーラスコンクリート(オワコン)をお子さん含むご家族3人でDIYの写真。
こちらはプロ(all round新井さん)の見事なプレート捌きで仕上げられている造粒ポーラスコンクリート(オワコン)。
昔からあるポーラスコンクリートと昨年誕生したばかりの造粒ポーラスコンクリート。
2つのプロダクトで現在はエクステリアを席巻中だ。
また、今後は広く公共事業での実装も予定されている。
地面全部、なんなら河川や海も?というように適応可能性は無限大。
今後が期待されるプロダクトだ。
宮本充也