2020/02/07
「鉄網(ワイヤーメッシュ)の使用を考え直してみませんか」日本道路協会
「なんでワイヤーメッシュ敷くんですか?」。こんな質問を施工者に寄せると大抵「ひび割れを抑制するために」とか、「曲げ強度を高めるため」とかそれっぽい返事が返ってくる。これまでも生コンポータルではこの主張をし続けてきた。「ワイヤーメッシュは意味ない」。一介の生コン屋ではなく、日本道路協会からの提言。
衝撃!鉄網(ワイヤーメッシュ)は意味ない?
出典:https://www.road.or.jp/event/pdf/201609152.pdf
これを、「衝撃」と呼ばずしてなんとすればいいだろう。
市井の人のブログとかじゃない。
公益社団法人。
それも、権威日本道路協会が発行している文書の文字を改めて読んでいきたい。
「鉄網(ワイヤーメッシュ)の使用を考え直してみませんか」
⚫︎鉄網には引張応力は作用しない
ひっぱりが作用しない!!
誰しもが信じて疑わない鉄筋コンクリートの働き。
コンクリートは圧縮に、鉄筋はひっぱりに対抗。
このイメージをそのままワイヤーメッシュに重ねる人もいるはずだ。
その、「ひっぱり」引張応力がワイヤーメッシュに作用しないというのだ!!
未だに経験の長いプロであったとしても僕が説明会で「ワイヤーメッシュでは曲げ強度はあがりません」と説明しても信じてもらえない。
「パッと出の兄ちゃんに騙されないぞ」
そんな表情を隠そうとしない。
でも、今回はその辺のポンコツの主張じゃない。
日本道路協会様の公式文書に示されているのだ。
⚫︎調査の結果では、ひび割れ部の鉄網は降伏していた
(だめじゃん)
⚫︎施工経費、材料費が増加
そして、これが極め付け。
⚫︎世界的に見ても鉄網の使用はレア
世界的に見ても鉄網の使用はレア
「まれ」とかではなく、「レア」となぜかここだけ横文字になっていることには軽くツッコミを入れておきたい。
世界的に見ても鉄網の使用はレア。
我が国でワイヤーメッシュ(鉄網)が土間コンクリートに用いられるようになったのはアメリカを参考にしたと言われている。
前例を踏襲する我が国の国民性を象徴している。
日本道路協会が学術的にもその効果性を見出していない鉄網(ワイヤーメッシュ)の施工にはコスト・手間あらゆる面倒がついて回る。
なんと!
祖国アメリカを始め、
世界的に見ても鉄網の使用はレア。
まれ。
誰も使ってない。
日本だけ!!!
鉄網の使用しているのは日本だけ!!
「DIY エクステリア 駐車場にワイヤーメッシュが必須だとか思ってない?」(その1)
「DIY エクステリア 駐車場にワイヤーメッシュが必要だとか思ってない?」繊維コンクリート(その2)
持ち運ぶのに大変忌々しい鉄網。
敷設作業も大変忌々しい鉄網。
生コン打設中もとにかく邪魔で忌々しい鉄網。
みんなが大変にがり切っている鉄網。
生コンポータルではこれまで一貫してワイヤーメッシュの効果性について疑問を投げかけてきた。
そんな僕は20年生コンのキャリアを積んできた。
プロの生コンパーソンだ。
自慢ぽいのだがあえて書くと保有資格は、
⚫︎コンクリート主任技士・診断士
⚫︎1級(建築・土木・造園)施工管理技士
そして、
1級舗装施工管理技士については現在鋭意学習中で本年6月下旬の試験に挑戦する予定だ。
そんなまあはっきり言ってプロである僕がこれまでも数数の疑問をブログで投げかけてきた。
さあ、今度は、日本道路協会様だぞっ。
日道協様だぞっ。
まいったかっ。
ひび割れ抑制を期待するならワイヤーメッシュではない。
繊維コンクリートや鉄筋コンクリートだ。
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/madapp.html
断じてワイヤーメッシュではない。
土間コンにはワイヤーメッシュ不要なのだ。
⚫︎世界的にも見ても鉄網の使用はレア
⚫︎鉄網の使用をしているのは日本だけ
これが、事実だ。
しかし、一旦形成された常識というやつは覆すのは困難が付きまとう。
宮本充也