2022/01/11
【京都】「なぜ、ドライテックは《顔料》添加ではなく《トップコート》なのか」
京都府の吉岡商店さん(生コン工場)から、綺麗なドライテックの施工風景が共有されました。
赤色の顔料が配合された透水性コンクリートで、直接材料に顔料を配合することで製造されたものです。
ドライテックの着色はトップコートが基本となっていますが、見た目としてはやはり顔料を添加したほうが綺麗に仕上がります。
綺麗に仕上がるのであれば顔料配合の方が良さそうに思えますが、ドライテックが普及する上、トップコートでなければならない理由があるのです。
そこで今回は、なぜドライテックは顔料の添加ではなくトップコートによってカラーリングされるのかを紹介します。
一見、顔料配合の方が良さそうに見えるカラー舗装
施工Before
京丹後の生コン製造を行う吉岡商店さんの事務所前、ドライテック施工前の様子です。
顔料によってカラーリングされた透水性コンクリート ドライテックを展示用に施工されます。
(このように、どのような現場でも施工風景を共有して頂けるとドライテックに関する情報発信のネタとして助かります。是非、これからも共有頂けましたら幸いです。)
今回の現場の特徴は「顔料配合」です。
写真の顔料をドライテック製造中のミキサに直接投入します。
配合量はセメント量の2~5%程度の配合でしっかりと色づきます。
顔料が配合されたドライテックを敷設します。
次に均していきます。
最後に仕上げで転圧をかけます。
通常のドライテック施工完了の様子は何度も見てきましたが、顔料で着色されたドライテックはとても綺麗です。
ペーストに直接配合されているので色剥がれなどの心配もありません。
一目で見てわかるほど綺麗であれば、ドライテックの着色を全て顔料による配合にした方が良いと思うかもしれません。
しかし、ドライテックの標準的な着色はトップコートです。
ドライテックがトップコートを標準とする理由
ドライテックの着色は通常トップコートで樹脂塗料を表面に塗布することで施工されます。
今回ご紹介した顔料を直接セメントペーストに配合するカラーコンクリートも存在しますが、ドライテックにはトップコートが標準とされる理由が2つあるのです。
綺麗さを優先したいところではありますが、全国でドライテックが普及する上ではトップコートでなければならない理由が存在するのです。
1全ての工場が顔料配合に対応できない
ドライテックは全国の生コン工場で製造することができるコンクリート舗装材料です。
一般的な生コン工場であれば製造することが可能です。
一方、顔料を配合するカラーコンクリートは対応できる生コン工場が限られているのです。(製造の難しさや専用のミキサの用意など)
全国の生コン工場で顔料配合を行うことができないということから、ドライテックのカラーリングはトップコートによる施工が標準となっています。
ちなみに吉岡商店さんのように「なんでも前向きにやりまっせ」という生コン工場もありますので、顔料配合の方が良いという場合には工場に直接相談してみるのも一つの手です。
2エフロレッセンス・白華(はっか)現象
(出典:https://images.app.goo.gl/UYG6MbdifdVDJ5bq6)
コンクリートである以上不可避な現象がエフロレッセンスです。(白華現象)
コンクリートに内在するカルシウム分が水に溶出し乾いて白く表面に固着してしまう現象で、上記のブロック積みやインターロッキングブロックのように色のついたコンクリート製品で現れる、コンクリートの天敵です。
クレームの的であり、色を台無しにしてしまう問題で、多くの研究者がこの問題に取り組んできましたが未だ解決されたことがありません。
特に水を透水させるドライテックの場合、水が良く通る場所とそうでない場所でエフロレッセンスの発生程度が異なります。
目立つことはありませんがムラが出現はしてしまうのです。(土間コンとは別の意味で色むらとなる)
そのため、表面に樹脂塗料をコーティングするトップコートが標準採用となっています。
エフロレッセンスの発生も問題が無くなり、色鮮やかに仕上げることができます。
大きく2つの理由によってドライテックはトップコートによるカラーリングが標準施工となっています。
今回紹介した透水性コンクリート'ドライテック'に関しては下記から詳細を確認することができます。
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