大阪府羽曳野市。駐車場に透水性コンクリート「ドライテック」採用。周囲をぐるりと構造物に囲まれ排水設備もないためそのまま水が抜ける構造の舗装は機能もコストもニーズにマッチする。
製造：寝屋川コンクリート（担当：yutaro）、施工：カネゼン（およそ60m2・7.5m3、100mm厚）

大地の渇きを癒す

寝屋川コンクリートの本田さんからの共有では度々登場するこれ。

基本がしっかりしている生コン工場ではどんなに慣れても必ずこれを踏んでいる。

「現場簡易ダレ試験」

出荷時、そして、納品前に材料を容器の中に入れて30回シャッフル。

水を通すための空隙が確保されているか。

艶が見られきちんと水を保持しているか。

乾きすぎていないか。

こちらをパスしておきさえすれば、施工は約束されたようなものだ。

そしてこちらもテッパン。

いや、ベニア板とかコンパネなのだけれど、こうした薄い板状のものの上からプレートで転圧をすることで表面はフラットに。

プレートマークと言って凹凸（不陸：ふろく）の発生を防止する。

施工のテッパンとなっている。

施工After。

いや、綺麗、お上手。

見ての通り周囲をぐるりと構造物に囲まれ排水設備は見当たらない。

おそらく駐車場としての利用を想定されているのだろうけれどこんな時は透水性コンクリート「ドライテック」一択となる。

通常の土間コンだと難儀する。

施工も、施主もどちらもだ。

で、こんな素敵なコンクリートはどこか特別な会社の特別な商品かと思われがちだが実は今や当たり前のプロダクトとして流通している。

どうやって手に入れるのか？

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現代、ウェブやSNS（庭ファンなど）で容易に専門知識も手に入る。

透水性コンクリート（ドライテック、オワコン）に興味を持った施主はマップ（下段参照）から直接施工者（今回はカネゼン）に相談。

直接交渉だから余計な仲介手数料やバックマージンは心配無用だ。

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掲載されている材料や施工については、生コンポータルから施工・製造をレクチャー。今は取り扱いがない工事業者・工場でも取り扱いをし始めるケースも多い。または当サイト庭コンにて掲載している施工業者・製造業者マップから購入も可能。

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⚫︎参考記事：雑草・ぬかるみ・水たまり解消「オワコン一式 《88,800円》 今なら全国一律で請け負います！！」生コンポータル

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このように、今では透水性コンクリート（ドライテック、オワコン）は土間コン同様に容易に手に入るようになった。

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ま、ざっとこんな感じだ。

そんな透水性コンクリートは大地の渇きを癒す機能も有している。

当たり前のことすぎてみんな忘れているのだが、そもそも大地には蓋（舗装）されていなかったのが自然だ。

人の暮らしの利便性は別として、大地に蓋されていなければ雨水はそのまま大地に浸透していく。

地下水系に届けば湧水は蘇り、井戸水は人々の生活を潤す。

さらに、樹木や草花の根系に届けば緑は人々の目を癒す。

それが本来の循環。

一方、現在までのコンクリートは「自然を支配する」「自然と対峙する」がコンセプト。

だから、人々にとって都合のいい制御・統制を前提としてきた。

井戸水は枯れた。

制御・統制に従う弱々しい造園植物のみが存在を許されている。

力強い自然の営みは失われてしまった。

全て、紛い物と言っていい。

そんな悲しい現代に、透水性コンクリートは本来の循環を取り戻す。

大地の渇きを癒す。

まあ、普段の暮らしにそんなことを気にする必要はないかもしれないが、一応たまにはこんな真面目なこともブログにぶっ込んでおこう。

あなたが検討されている透水性コンクリートのコンセプトってのはおおむねそういうもんだ。

自信を持って採用しよう。

宮本充也