2022/04/17
【埼玉】「雑草・ぬかるみ・水たまり・猫の糞害・害虫」「防草シート下地に砕石敷き」「駐車場にも利用してみよう」渋谷建材・ルドルフ建設
埼玉県。戸建て住宅駐車場に水を通すコンクリート透水コン(ポーラスコンクリート)を施工。「プレートに注目してください!」。報告はおなじみ埼玉の透水番長渋谷建材大曽根さんから。
製造:渋谷建材(担当:大曽根勇太)、施工:ルドルフ建設(4.75m3・38m2、100mm厚、5名、1時間半)
プロダクトは現場が育てる
ポーラスコンクリート(透水コン)納品前の品質チェック「簡易ダレ試験」。
ペーストが空隙を潰してしまっていないか。
また、試料を排出した後の容器がべったりペーストが覆っていないか、逆に全く付着せず乾く懸念がないかなどを判断する。
そこから施工開始だ。
「プレートに注目してください!」
大曽根さんがおっしゃるように、通常のプレートとは異なり板のようがものが仕上げ面との間に挟んである。
現場ではこのように常に工夫・改善が行われている。
ポーラスコンクリートも、また生まれたての造粒ポーラスコンクリート(オワコン)も。
僕たちサプライヤーの手を離れたら、今度は現場・施工者らの手に委ねられる。
何か施工方法を押し付けると育たない。
プロダクトは現場で進化する。
僕たちは一旦手を離れたらその自然の循環に我が子(プロダクト)を委ねたほうがいい。
施工After。
すると、いつしか知らないうちにプロダクトは進化している。
会議室や業界内の交流に身をやつしているのではなく、会議室を離れ現場に立ち会おう。
するとそこでは細胞分裂のリアルが発見される。
特定の意図が思い込んだあり方ではなく、自然の循環が創発のように作り出す進化・成長。
プロダクト開発、そして成長は、現場・現実・現物に委ねられてこそ、健全なる成長を遂げる。
現場で急成長する造粒ポーラスコンクリート
こちらは昨年誕生したばかりの造粒ポーラスコンクリート(オワコン)駐車場現場。
当初、「雑草・ぬかるみ・水たまり・猫の糞害・害虫」を対策する名目で、「防草シート下地に砕石敷き」よりマシ、というキャッチでプロモーションが始まった。
すると、現れるのだ。
「駐車場にも利用してみよう」
こんなニーズが生まれる。
これは現場・顧客の要望である。
事実、防草シート下地に砕石敷きを駐車場にしているケースがある。
我々サプライヤーにその使用方法を制限する権限はない。
結果、「翌日車両を乗せても全く問題ありませんでした」という現場からの声が届く。
⚫︎参考記事: 【奈良】「100m2の駐車場がなんと《驚愕》 ¥300,000円以下 で完成しちゃったよ!」ウエヒラ・DIY
「明日、車の乗り入れを予定しています」
DIYで駐車場をオワコンにしたお施主さんのコメントに正直担当のyutaroは「え?大丈夫?」と焦った。
後日連絡をしてみると、「全く問題ありませんでした」と平然としている。
なんだよ。
行けちゃうのかよ。
プロダクトはこうして進化する。
そして、進化したプロダクトはブログや動画などでさらに発信され、それは市場と顧客に認知され、さらに普及の過程で進化する。
プロダクトやテクノロジーというのは一つところにとどまり停滞するものではない。
常に変化をし続けるものだ。
会議室を離れ現場に立ち会おう。
今週はなかなかハードな一週間だった。
鹿児島県に始まり、地元伊豆、そして、岡山、大阪、兵庫と5箇所で造粒ポーラスコンクリートの製造・施工実験が行われた。
全部、僕が担当した。
流石に最終日の昨日は疲労困憊で、いつも元気な飲み会がお葬式のようだった笑。
でも、一晩ぐっすり寝ればすぐに疲労は回復するのだけれど。
日曜日はゆっくり休んで、また明日から現場で、いろんな人たちとの交流を楽しみたい。
また、自分自身を常に冷静に見つめていたい。
コンクリートを居場所として社会にどのような貢献ができるのか。
押しつけではなく、自分自身が変化することで、新しい価値を創造し、世界の景色をよりよくしていけるよう努めたい。
宮本充也