2022/04/21
【静岡】「モルタル(セメント+砂+水)のため皮膜が厚く粘性も高いためドライアウト(硬化不良)しない」フゲン
静岡県長泉町。地元設計事務所の図面に透水性コンクリートが指定されていた。水勾配なく平らにしても排水が問題とならず、植栽にはやさしい設計。
製造:長岡生コンクリート(担当:Masatsugu)、施工:フゲン(担当:田中一弘、180m2、100mm厚、7名、5時間30分、タイムラプスあり)
180m2たった5時間半
施工Before。
静岡県長泉市。
生コンポータル(長岡生コンクリート)の地元では設計段階から透水性の舗装材の認知が広がっている。
当社における20年に及ぶポーラスコンクリート舗装事業は地元で多くのご縁を作った。
水勾配に困った現場判断ではなく、図面の段階から透水性を志向する。
本来のあり方と言っていい。
また、施工のフゲンさんも長らく生コンクリートでもお世話になっている常連さん。
地元の施工をご覧いただこう。
透水コン(ポーラスコンクリート)の施工はとにかく早い、猛スピード。
生コンによる土間と違って「待ち」が発生しない。
敷設し、平らにされたら、直ちに振動プレートなどで締め固めればそれが仕上げ。
施工After。
180m2にも及ぶ広大な面積であるにもかかわらず、5時間半。
たった5時間半で終わる土間コンを他にご存知の方がいらっしゃったらどうぞご連絡ください。
猛スピードの透水コン、つまり夏場は忙しい??
(引用:https://www.kagurazakakaryo.com/shopdetail/000000000001/)
ポーラスコンクリートとは、 乱暴に言ってしまえば「生コンクリートから砂を抜いて水を減らした」材料である。
いわば、写真のように「おこし状」の構造だ。
粗骨材(砕石・砂利)の周りには砂がないため薄くセメントペースト(セメントと水)が皮膜されている。
これがポーラスコンクリートが固まる鍵になる。
「ドライアウト」
ポーラスコンクリートの弱点はここにある。
夏場の日射や風によりもしもこのセメントペーストが乾いてしまうと硬化不良を起こす。
飛散、と言って骨材がしっかりと固まることなくボロボロと剥離してしまう現象だ。
だから、「猛スピードで終わる」一方、夏場や風の強い日などは「施工が忙しい」ということができる。
オワコンはアーモンドチョコ? モルタルペーストだから乾かない
(引用:https://springbd.net/owakon)
ポーラスコンクリートがおこしだったとして、造粒ポーラスコンクリートはアーモンドチョコ。
皮膜がセメントペーストではなく、モルタル(セメント+砂+水)であるため比較的厚くさらに粘性も高い。
風や日射などでは簡単に乾かない。
ドライアウトしない。
そのため、施工はポーラスコンクリート同様「猛スピードで終わる」こともできるけど、「急がなくてもいい」のが特徴。
だから、そんな造粒ポーラスコンクリートはDIYにも最適でお子さんを含んだ家族3人でDIYなんてことも可能。
みんなでいい思い出を作って、その後は永遠に雑草・ぬかるみ・水たまり・猫の糞害・害虫といった苦しみからバイバイとなる。
そんなオワコン今ならCP期間中
そんなオワコンだが、現在各種CPが展開されている。
カインズでのプレ販売もそうだが、上述のように「施工が簡単」ということから、破格の価格設定が組まれている。
なんと、「(オワコンなら)土間コンより安い」と堂々と言い切れるスペックが売りだ。
エクステリアに限らず、これまでの舗装の概念は2022年中に様変わりしようとしている。
180m2たった5時間。
これから迎える夏本番。
ポーラスコンクリート一択だった場合にはドライアウトが怖かった。
それだけ作業人員を多くかけねばならなかった。
その常識は2022年に刷新される。
知らない施工者がかわいそう。
知ってもらうためにも、僕たちにできることはひたすら現場・現実・現物に寄り添い、その活動をインターネットに発信することに尽きる。
宮本充也