2022/05/20
「ポーラスじゃないのに水を透してしかも作業員がゼロになる(かも)ドットコン降臨」
水を透すコンクリートには色々なあり方があっていいと思う。誰も拒絶されない、誰もが必要とされ招かれる。透水性コンクリートという市場はそうであって然るべきだ。PUMP MANからリリースされた「ドットコン」は圧送車で送ることができる透水系コンクリート。
透水コンは基本ポンプ圧送できません
これまでの透水性コンクリートは「ポーラスコンクリート」と呼ばれるおこし状の構造。
その隙間を辿る形で水は抜けていった。
最近登場しているオワコン(造粒ポーラスコンクリート)もその一だ。
こちら、唯一の欠点と言っていい点。
それが、「ポンプ圧送ができません」だ。
ポンプ圧送ができる透水コン??
(引用:https://dotcon.com/)
ほんで持って、こちらが水を通すコンクリートなのにポンプ圧送ができる「ドットコン」。
使う生コンがいわゆる普通の生コンだから、普通にポンプ圧送が可能ってわけ。
ユニット型枠単位で販売されているから、現地に敷設して端部を加工するだけで作業完了。
あとは、打設するのみ。
実に簡略化された新しい水を通す駐車場のあり方。
透水コン、オワコンの競合?
こちらは、裏庭や家周り(犬走)の排水・雑草対策に用いられるオワコン。
僕が普段力を入れているポーラスコンクリート(透水コンや、オワコン)を知っている方は、「これ、他社競合品では?」と思われる向きもあるかもしれない。
いつも僕は力説しているのだけれど、あまり理解されていないのが、僕には競合という概念がないってこと。
競合、という概念は、自分を中心に考えた場合の言葉だと思う。
もしも世界を中心に自分都合ではなく世界都合で考えるのならば、水を通して雨水を大地に還元するコンクリートは全て必要とされ招かれるべきプロダクト。
だから僕はこのドットコンの誕生を祝いその進化に貢献したい。
ドットコンの可能性について
そんなドットコンだが、僕は一介のコンクリート専門家としていろんな潜在性を感じている。
その一つが超流動コンクリートを用いた作業員0のドットコン。
ポーラスコンも生コンも、ごくごく当たり前のことだが、施工は作業員さんがやる。
この動画でもわかるように、最近発展している後添加型高流動コンクリートであれば、そんな施工という工程を吹っ飛ばせることができる。
生コン車(あるいはポンプ車の筒先)から流れ落ちる生コンクリートをただぼーっと眺めていれば完成しちゃうのだ。
これ、ゴイスーだと思う。
マジで、ゴイスーだと思う。
これ、やりたい。
早くやりたい。
そんなわけで、日々刻々と世界は進化し続けている。
僕もそんな生態系の中で自分の最大の貢献を果たしたいと思う。
次から次へと目まぐるしく現れるコンクリートプロダクト。
本物は必ず見出されるし、本物じゃないってことはそれだけの熱意や思いがなかったってだけのこと。
何も恐れることはない。
たったそれだけのことなのだから、ひたすら自分ができることに集中していればいいのだ。
ドットコン、おめでとうございます。
これからが楽しみです。
宮本充也