2023/03/17
「混和剤以外は全て残コン、高炉スラグ微粉末、スラッジ水(上澄水)など副産物で製造したジオポリマー 1週強度」
混和剤以外は全て副産物(残コン、高炉スラグ微粉末、スラッジ水)で製造されたジオポリマーコンクリート。ジオポリマーを製造する産業は生コンクリート産業だ。
ジオポリマー試験練りレポート
MAPEIが開発したMAPECUBE GEOは生コン工場で製造可能なジオポリマー専用の化学混和剤(アルカリ刺激剤)。
配合は当社18−18−20(N)を参考に各種材料を置換したもの。
関連記事:「極東の島国の山奥の生コン屋の試験室で副産物オンリーのジオポリマー試験練りが行われました」
ジオポリマーフレッシュ性状
3バッチ目で、Geoの影響力を推し測るために、添加量を半分にしてみました。
おそらく、この添加量をベースに、今後の展開をしていくのが最適解かと思われます。
(「60㎏/m3」という根拠も、Mapeiの実績値をそのまま適用しただけなので)
by 二見メンバー
僕も3バッチ目の添加量がベースになると思います
粘性もじゅうぶん実用範囲だったと思います
半分でも初期強度発現としては8割程度出ているので、リーズナブルだし、粘性もグッと減ったし
by JIC森先生
それでは、いよいよ1週強度結果が出るぜ。
世紀の瞬間にてめえら刮目だ。
セメント使わないコンクリの一週強度
Mapecube Geo 試験練り(ゼロセメント)・7日強度試験結果
1バッチ目(Geo 60㎏/m3添加、AE減水剤なし)
11.4 11.7 11.6
平均 11.6 N/㎜2
2バッチ目(Geo 60㎏/m3添加、AE減水剤あり)
12.6 13.1 13.5
平均 13.1 N/㎜2
3バッチ目(Geo 30㎏/m3添加、AE減水剤あり)
10.6 10.4 11.1
平均 10.7 N/㎜2
(二見メンバー共有)
通常の生コンとの比較
NRの実績と比較してみます。
直近、2月近辺に出荷したもので、
18-8 BB
1w強度が、11.9N/mm2 (→ 4w予測は、25.4)
18-8 BB
1w強度が、12.2N/mm2 (→ 4w予測は、25.7)
18-8 N
1w強度が、17.8N/mm2 → 4w強度は、22.8
この結果から見て、3バッチ目でも、4w強度は、BBを上回るのではないかなぁ...、と推測しています。
(二見メンバー共有)
高炉スラグ微粉末が入手しにくい地域でもBB(高炉スラグセメントB種)にGEOをぶっ込めば潜在水硬性をゴリゴリに刺激してN以上の強度が出るよな、こりゃ。てことは、セメント量を減らせるぜ。
MAPEI フェラーリ博士のコメント
Ciao Mitsuya and Alberto,
I think the results you got are those we could expect with such w/b = 0.66 (included the water coming from GEO).
It was interesting that by reducing the dosage by 50% compressive strength were not so badly affected.
I expect compressive strength increases with time of curing 28 and 68 days),
Thank you for information.
(日本語訳 by 宮本さん)
チース、ジョルジオだよっ。みつやもアルベルトもおゲンコしてる? 地中海はご機嫌な風がそよいでるぜっ。
俺っち、思っちゃうわけ。今回の試験結果は水結合材比66%(混和剤中の水も含んでいる)で練った生コンと同等だよ、ってね。
でさ、ユーたちの試験練りは混和剤を半分(50%)に減らしたってーのに、強度的にはさほど悪い影響がないじゃん? その辺がスーパー超面白いんぐ? 的な?? ていう???
28日や68日強度の結果も楽しみにしちゃってるぜっ。
情報提供、感謝だよ!チャオっ。
でも、フェラーリ博士にもとっても喜んでもらえて嬉しいですねっ。
副産物で、練れるから。
ちょっとこの結果に昨日は最初何のことかわからなくて的外れなコメントを垂れ流しまくって一夜明けた今朝冷静に向き合ってみると、これはすごいことが起きちまっているのではないでしょうか、という思いに戦慄いている宮本さんですっ。
(ジオポリマー)「副産物で、練れるから。」
チャンドンゴンさんをCMに起用して韓国訛りで喋ってもらおうかなって思ってます。そのくらいのインパクトがあるのではないか、と。だって、残コン、スラッジ水、高炉スラグ微粉末、全部が全部産業副産物として各産業でお困りもの指名手配中なもの「だけ」を原材料として製造したジオポリマーが生コンと同等の強度発現をしちまっているんだからさぁ。どうなの?これ!!
材料は全て産業副産物のジオポリマーコンクリートの製造はいよいよ極東の島国の山奥の生コン屋で始まろうとしています。もちろん、JIS A 5308の要求に応えた製品ではないため、捨てコンや均しコンなど非構造物への適応や、「オワコン」「おこしコン」といったポーラスコンクリートに限定して適応されることになります。そう、つまり、すでに市場を有している僕たち生コン屋さんは最強ってこと!残コンもいくらでも手に入るしね。
オワッコーン‼︎‼︎
テンション爆上がりでまたいつものようにはまらないでくださいね。。
作者・宮本充也
※お問い合わせは宮本さんのLINEまでお気軽に