2022/10/03
「どこの生コン屋さんでも買える《締め固め不要》高流動コンクリートが始まる」(週刊生コン 2022/10/03)
ようやく月曜日を迎えたって感じだ。盛りだくさんすぎてなかなかアレな毎日だが、1週間を月曜日3本目のブログで振り返る大切な日課「週刊生コン 2022/10/03」のお題はどの生コン屋さんでも買える締め固め不要「高流動コンクリート」を残コンから作る試験練りについて。
どこの生コン屋さんでも買える!
後添高流動混和材
配合は21−18−20(N) とか どの生コン工場でも手に入る生コンだ。
それに、水溶性袋に残コン砂とHF70(チューポール)の粉体を封入する。
生コン車のドラムに手投入からの攪拌(2〜3分)で締め固め不要の高流動コンクリートのが出来上がり。
セルフコンパクティングコンクリートってやつか。
通常の配合を材料分離させる
21−18−20(N)とかをフロー50以上に改質したことがある方ならお分かりだと思う。
分離しまくって、とてもじゃないがポンプで押せない、スコップでかき混ぜられない、ほど痛めつけられた生コンクリートだ。
HF70(チューポール)は粘性を帯びていると言ってもやっぱり分離しまくりである。
そこで、残コン砂の出番だ。
残コン砂で材料分離抵抗性を付与する
高流動コンクリートは30年前に岡村甫先生によって提唱された技術であること。
そして、材料分離抵抗性を付与するには石粉やフィラなど粉体を利用すること。
ほとんど知識がなかったが、このところ鹿島の坂田昇さんや大学の先生の方々との交流を通して知るに至った。
残コンからV骨材(回収骨材・H骨材相当)を取り出した後に残る写真の砂。
《残コン.LLP》「クローズドループ・資源循環へ向かう最強の未利用資源【残コン】争奪戦が始まる」#11
「これ、何に使おう?」
現在生コンポータルではさまざまな用途を検討している。
省人化、省エネルギー、コスト削減、CO2吸収固定。
時代の文脈にそのままマッチする研究に高流動コンクリートは残コン再利用の一丁目一番地になるのではないか。
レオパックのように気軽に作れる製品開発
荷姿はこんな感じ。
レオパック同様に水溶性袋に封入され、ドラム内にそのまま手投入、撹拌したら高流動コンクリートの出来上がり。
これ、1000円/m3 くらいを想定している。
たった1000円+で高流動コンクリートが出来上がる。
締め固めが不要ということは、ポンプ屋さんが来てくれるだけで理論上コンクリート構造物が打ち上がることになる。
夢のような話だ。
元配合は21−18−20(N)などのJIS生コンだから「日本中どこでも買えます」となる。
レオパック同様に生コン工場の責任限界を離れた後に施工者の判断で高流動コンクリートに改質する。
先週は、生コンビニ®︎ローンチやオワコンちゃんLINEスタンプリリース、国交省をお仲間の皆さんと訪ねたりなど、実に充実した週だった。
リア充のお手本みたいな毎日だった。
おかげで、今、全身が筋肉痛だったり、二日酔いだったりで、バグっております。
やっぱ、試験練り、楽しい。
あれこれ意見を出しながら、そんでその後そのまま飲み会に突入って、楽しい。
遊びと自然な姿の境界線がぼやけてしまっている。
何かに縛られたり、何かを守ったり、依存したりする仕事からはなるべく距離を空けたい。
やりたいことをやる。
自分で責任を取る。
作る、伝える、続ける。
今週もきっとそんな連続の中でまた新しい奇跡が生まれるんだろう。
宮本充也