2022/12/05
「現場で価値(残コン再生/オワコン)を作る(生コンキャンプ)伝える(生コンビニ)繰り返す(生コンポータル)。」(週刊生コン 2022/12/05)
生コンポータル(有限会社 長岡生コンクリート)の活動は、「現場で価値(残コン再生/オワコン)を作る(生コンキャンプ)伝える(生コンビニ)繰り返す(生コンポータル)。」と言う1行で説明できるかもしれない。辺境で続々と生み出される価値は直ちに市場と顧客の評価にさらされ進化し続けている。(週刊生コン 2022/12/05)
週刊生コン(2022/12/05)
原点は残コンにあり?
「社会の循環器【残コンステーション】という胃袋はどんなものでも再生に向かわせてしまう」硫酸カルシウム
地産・副産物・未利用資源・地消「残コン」の可能性・用途が多様化している。残コンそのものだけでなく、他産業(たとえば、今回相談されているのはチョーク製造)の副産物も飲み込み、コンクリート産業は資源循環に向かう。資源循環のハブとして新しい役割が認識(産業の再定義)されるようになれば、市場は緊縮ではなく拡大に向かうはずだ。
初っ端からずいぶん圧がすごいですが汗。
宮本さん、そのテンションで毎日暮らしてて鼻血出したりとかしてないですか。
心配です。
生コン工場に実装されている残コンステーションは残コン・戻りコンのみならず、他産業の副産物(チョーク製造で発生する硫酸カルシウム等)をも飲み込み再生することによって各種付加価値製品の原料「造粒骨材」を製造することができる。こうした技術開発は生コンキャンプと呼ばれる各地の生コン工場の主体的な交流のアウトプットとして生まれる。
月曜の朝から使命感に燃え上がっている宮本さんです。
さて、僕たち生コンポータルの活動を冷静に分析すると以下の1行に集約されることに気づいたんだ。
「現場で価値(残コン再生/オワコン)を作る(生コンキャンプ)伝える(生コンビニ)繰り返す(生コンポータル)。」
高度経済成長に支えられていた時代と違って作れや売れやはもう随分前に終焉してしまっているよね。
でも、僕たちが身を置くコンクリート産業を取り巻く2つの前提「JIS A 5308」「独占禁止法適応除外」は当時の文脈をいまだに踏襲しフルモデルチェンジには至っていないんだ。
その矛盾に、多くの生コン工場がラストワンマイルで苦しんでいるんだね。
そんな停滞する産業構造にイノベーションを起こしたい。
足枷や鎖(カルテル・規格)でがんじがらめになり自由に羽ばたけない産業にブレイクスルーを拓きたい。
それが、「大地を削らない、汚さない、蓋しない、循環するコンクリート」僕たち生コンポータルのコミットメントなんだ!
創発型オープンイノベーション(生コンキャンプ)無限のプロダクト
「残コンステーションの造粒骨材をトロンメル(あるいは振動ぶるい)でふるってイワモルやオワコンの製造をする」
残コンステーションのわきに設置されたトロンメルでは骨材サイズによってふるい分けを行い、それぞれの用途に応じて貯蔵することができる。
製造された造粒骨材はイワモルと呼ばれる流動性埋戻し材の原材料として適応ができる。
また、造粒ポーラスコンクリート(写真は「オワコン」)やポーラスコンクリートのタネ石・骨材としても再生利用が進められている。
ラップルとか均しとか、土間とかシールコン、見切り擁壁とかぁ。。
あるじゃないですかあ。。
そう言ったところにわざわざ新品の骨材とセメントを使ったコンクリを用いても、なんか、ちょっとSDGsっぽくないじゃないですかぁ。
資源循環型社会において、残コンはその具体的な実践・鍵としてプレゼンスがさらに向上していくことになるでしょう。
せっかくの価値を埋もれさせず「伝える」(生コンビニ)
【長野】「ぬかるみや排水、雑草を抑えるために。生コンビニからオワコン(置き配)買って兄弟2人でDIY」信州生コン 中野工場
生コンビニ(生コンビニDiy/生コンビニPro)では生コンキャンプ(創発型オープンイノベーション)で生まれた各種アウトプット(写真は造粒ポーラスコンクリート「オワコン」)を埋もれさせることなく広く世界に発信している(実装が進んでいる)。一般消費者やプロ施工店にとって「コンクリートをもっと身近に」することで、市場と顧客の創造を期待している。注文フォームや相談フォームを通じて問い合わせすることで生コン工場と繋がることができる。
一昔前は「へ? 生コン?セメント?モルタル?? わかんなーい」とか抜かしてるクソ女を締め上げてたからなあ。
現代だからこそ、生コンポータルの情報発信もそれなりに成果を上げてるってわけか。
生コンポータルで拓け新市場「農業」「造園」
【埼玉】「農地(畑や田んぼ)通路のぬかるみや雑草に困り果てているんなら緑と調和するコンクリート舗装」渋谷建材・クラウド
生コンポータルの主要市場は「JIS外」「カルテル外」つまり、小規模で非構造体という特性からエクステリアや外構が多くを占めていたものの、このところ、「農業」「造園」といった新分野での採用が増えている。
やってて気づいたんだ。
コンクリートも農業も自然を相手にしている。
農業に求められる機能には当然「食料安定供給」に限らず、「国土保全機能(田んぼダム効果)」や「環境保全機能」「景観形成機能」「生物多様性保護」などあげられるんだ。
おや?これってオワコンとかイワモルと一緒じゃね?
最近の大きな気付きなんだね。
コンクリートも農業も、結局はその専門領域の知識を持って広く社会・環境に貢献しようよってのがお約束だろ?
そんな文脈を底流において継続した情報発信はこれまでになかった造園や農業といった分野からの強いニーズを感じ始めているんだよ。
植栽の保護「マルチング」として採用された造粒ポーラスコンクリート。残コンを循環させることでコンクリートと緑の役割は限りなく重なっていく。
週刊生コン(2022/12/05)まとめ
【熊本】「オコシコンもドライテックもポロポロします?! 誠実な業者さんやコンクリート専門家であればあるほど真実を伝える」AO企画・DIY
生コンポータルでは既往のポーラスコンクリート「オコシコン」(旧ドライテック)の発信も継続している。情報はいい側面ばかりでなく、悪い側面を暴露することで、誠実さを評価され効果的な事業運営につながっていく。
生コンラストワンマイルに身を置いて22年。
はっきり言って、下請け最下層って感じの位置付けです、生コン工場は。
統制経済・縦割り構造にあって、生コン工場は「JIS A 5308」「独占禁止法適応除外」(鎖・足枷)に繋がれた、「箸の上げ下ろしまで指図される」か弱くも守られることが前提の存在。
生コンポータルを通して情報発信を志向したした理由はそんな停滞を打破すること。
「コンクリート産業は自ら市場を創造することはできない」
きっと多くのコンクリートに携わる人たちがこのように思っているかもしれません。
発注機関、つまり政府が財布の紐を緩めてくれなければ、コンクリート産業に富が降ってくることはない、って。
「コンクリートをもっと身近に」
でも、今週1週間を振り返ってみてもわかるように、実際には「知ってもらう」だけで、「求められる」ってことがあるんだ。
雑草・ぬかるみ・排水を対策するためにお声がかかる「オワコン」のようにね。
もう、「コンクリートにインターネットは関係ない」なんて思ってる人はいないはずさ。
10年前はみんなからそう言われてたんだけどね。
さあ、情報発信、pr。
今のコンクリート産業が本当に広く貢献しうる産業になるためにも。
残コンさん、残コン姐さん、これからもよろしくお願いします!!
作者・宮本充也