2022/06/05
【後編】有限会社小島建材店のJIS取消しという事態について聞いたことと思ったこと
今朝、読売新聞から報じられた記事は「残コンの不正利用」に関するもの。
先月取り上げた【前編】有限会社小島建材店のJIS取消しという事態について聞いたことと思ったことに対するものだ。
あたかも、業界団体は悪くない、業界団体に入っていないことが悪い、かのようなコメントが紹介されているが、そもそも業界団体は「残コン」に関して何か具体的な取り組みをしてきただろうか。
具体的な成果は? 今回は前編に引き続いて事の真相に迫る。
事の真相はこうだ
Yahooニュース:
https://news.yahoo.co.jp/articles/ddcfd29ea5d5eaa40af40b8eac2803c28866c44d
今朝読売新聞から報じられたこのニュースはあくまで出来事、表面的な部分だけを紹介している。
さも、JIS違反をした小島商店のみが悪者かのような論調で結ばれている。
残コンは適正に処理せねばならないのに、それを新しい生コン(JIS品)であるかのように偽って販売した。
JISは絶対だから、そんな紛い物を使用して作られた建物は危険だ。
被害総額は巨額にのぼり、行政はその対応に追われている、と。
僕がこの記事に触れたときに最も目を引いたのは以下である。
業界団体、適切処理呼びかけ
生コン業界では、2008年7月、神奈川県藤沢市の製造業者がJISに適合しない原料を混ぜた生コンを各地に納入していたことが判明。同社はJIS認証を取り消され、生コンが使われたマンションやホテル、戸建て住宅などが違法建築と認定された。
この問題を受け、業界団体「全国生コンクリート工業組合連合会」などが法令順守や再発防止に向けた研修を強化。加盟社には、現場に運んだ生コンが余った場合、運搬車を洗浄するなど、適切な処理を行うよう呼びかけている。
しかし、今回JISの認証を取り消された小島建材店は業界団体に加盟しておらず、業界の取り組みが不正の防止につながらなかった可能性もある。
同連合会の幹部は「余った生コンの処理には誰もが苦労しているが、品質を保つために真面目にやっている業者ばかり。今回の不正は論外で許されない」と話す。
もちろん、同社がやったことは悪い。
一方業界団体の要人は「今回の不正は論外で許されない」と話しているようだ。
その人はこれまで残コンで苦しんだことはあるだろうか。
僕の知る業界団体の要人はおよそ生コン工場とは無縁の場所で日々仕事をされている。
親会社から子会社に降りてきてでんと社長だ専務だと踏ん反り返ってプロパー職員のやる気を削いでいる。
彼らにとっては残コンでラストワンマイルが苦しもうが苦しまなかろうが関係ない。
ゴルフと夜の会食のセッティングには余念はないが、実際現場で何が起きているかなんてご存知ないだろう。
残コンの過酷な現実を。
RRCSとZENNAMA
今回JISの認証を取り消された小島建材店は業界団体に加盟しておらず、業界の取り組みが不正の防止につながらなかった可能性もある
どの口だ?
このようにコメントするのであれば当然のことながら業界団体は組織をあげて残コン問題の解消に関する成果を上げているはず。
回収骨材のJIS化は果たされているが、運用されている例を見ない。
また、総論賛成各論反対で、ゼネコンや工務店はその手のリサイクル品(残コン由来の回収骨材)を「中古を持ってくるな」と拒否することも多い。
業界団体として全く成果をあげられていないくせして、「業界団体に加盟していない」つまりアウト工場だからこうした悲劇を招いたとしている。
おいおい、六合コンクリートや関東宇部って組合工場ではなかったでしたっけ?
火事場泥棒みたいに自分達を正当化してそんなことやってて恥ずかしくないのだろうか。
また、鵜呑みにする読売新聞もどうだ。
もう少しまともに調べてから真実を発表しろと言いたい、と言うか、言っちゃってるけど。
マスゴミクソ野郎が。
一方のRRCS(生コン・残コンソリューション技術研究会)はその団体名に「残コン」を冠している。
代表理事・野口貴文教授のこだわりで、「残コン」を表示した。
これまでタブーとされてきた残コンを権威が両手で鷲掴みした形だ。
発足から2年以上経過しているが現在では大手中堅 GCやなだたる生コン工場・工業組合などが加盟し具体的な成果をあげようとしている。
これまでラストワンマイルとは馴染みの薄かったアカデミアの方々も多く参画している。
#JISを変えよう
人々は気づいている。
現場の実態に沿わない規格いくら量産しても問題の本質を捉えることはできない。
戻りコンの経過時間と量を変えて新コンクリート(セメントペーストやモルタルで十分かと思います)を加えて練り混ぜる実験をして、何が生じるかを正しく把握するところから始める必要があります。性能低下を来すのであれば、そして、戻りコンと新コンを混ぜて利用する方法を確立したいのであれば、性能確保する仕組みを作らなければなりません。
こちらは今朝のニュース共有に触れて代表理事の野口貴文先生がLINEグループに寄せたコメントだ。
「アウトだったから残コンを利用した。アウトは危ない。ゼネコンやハウスメーカーはアウトを使っちゃいけません」
これが現場を一顧だにしない業界団体の立場だ。
一方、RRCSでは事の本質、つまり、現場・現実・現物では一体何が起きているかに迫る。
そんなRRCSには大阪兵庫や宮崎、福島など工業組合単位での参画も見られる。
中枢はトカゲの尻尾切りみたいな態度だ。
誰かに頼まれたわけでもなく自然生成したRRCSの残コン問題に迫る在り方には多くの共感が集まっている。
一方、以前そんなRRCSへの協力を当の業界団体が拒んだ経緯がある。
おおい、一体、どう言うことですか。
生コンの業界団体って生コン屋さんのために頑張る組織・団体ではなかったでしたっけ。
六合とか関東宇部の時にはそそくさとやり過ごそうとして、アウトの不祥事には鬼の首をとったかのような対応。
どうなん?
やってて恥ずかしくないですか??
このブログ読んでるの知ってるよ?
良心の呵責に苛まれたりしたことありませんかあああ???
これじゃあ、また、トカゲの尻尾切りだ。
本質から目を背け続け、本来守るべき生コン製造業の根本的な問題をまるで解決していない中での、このコメント。
今回JISの認証を取り消された小島建材店は業界団体に加盟しておらず、業界の取り組みが不正の防止につながらなかった可能性もある
額に飾っておきたいくらいの衝撃だ。
余計な規格を量産して生コン工場をがんじがらめにして苦しめているだけの団体。
それが、業界団体だろうか。
謝罪広告しろ。
馬鹿かお前ら。
ああ、だんだんむかついてきました。
セメント新聞もコンクリート新聞もスポンサーに睨まれるのが嫌だから及び腰。
「RRCSの記事は書くな」とか言われて押し黙ってんじゃねえ。
使えねえんだよ、お前ら。
金の無心(広告)はしておいて、結局スポンサーの提灯記事しか書けねえ新聞社に何の価値がありますか。
生コン工場が大半を占めるRRCSは現在115者まで膨れ上がってきた。
2025万博やCNなど現在RRCSは追い風に押されている。
頭でっかちのJIS規格を打破するにはいい風向きだ。
また、 #JISを変えよう を旗印に現在50工場の同時多発実験が展開されている。
それは地域も枠組みも超越した共感をベースに生成されたプラットフォームだ。
業界団体が何もできないことはここにはっきりと示された。
何もできない団体になんで生コン1m3あたりに数十円払わなきゃいけないんだろうね。
おかしなことがたくさんまかり通っていますね。
生コン業界7不思議じゃ足りませんね。
首を洗って待っておくか、今すぐ生コン工場の皆さんに土下座して謝れ。
いつまでも上から目線が通るとは思うな。
宮本充也