2022/07/24
《残コン買います》「残コンはもはや《厄介者》ではなく言ってみれば《利権》。争奪戦が始まる前にやっておくべきこと」(月刊残コン Vol.60)
記念すべき60号・丸5年の月刊残コンでは残コンが問題から利権に変容していることをお伝えしたい。最強のCCUS・脱炭素材として注目を集める「残コン」の未来予想と、だからこそ今できることについて。(月刊残コン Vol. 60号)
残コン=利権
残コンステーションで加工された残コンはいわば原石と言える。
その後その原石から粗骨材と細骨材が得られる。
そのプロセスにおいて集塵機で回収されたフィラーは大気中のCO2を吸収・固定することが証明されようとしている。
⚫︎この1ヶ月の記事:「クローズドループ・資源循環へ向かう最強の未利用資源【残コン】争奪戦が始まる」#1
⚫︎この1ヶ月の記事:《エコスルCN》「クローズドループ・資源循環へ向かう最強の未利用資源【残コン】争奪戦が始まる」#2
残コン由来のマテリアルが「脱炭素材」「CCUS」「汎用性の高い原料」として注目を集め舞台が幕を開けた。
問題が利権となった瞬間だ。
この1ヶ月を総括するとしたらそんな言い方になるかもしれない。
今のうちにしておくべきこと
⚫︎この1ヶ月の記事3: 【兵庫】「残コンステーションも手段の一でしかなく、やりきれる人はほんの一握り。頑張れ、生コン工場」泰慶生コン
これまでの視点「ソリューションとしての残コンステーション」を捨てなければならない。
これからは、「利益を産む業態としての残コンステーション」という姿勢を身につけるべきだ。
そういうことを実感する1ヶ月だった。
そう。
残コンは原材料となる。
庭コン・生コンポータルも参画する生コン工場には完全版残コンステーションが実装される。
残コン買います
もちろん、自社で発生した残コン処理するが、近隣の生コン工場から広く「残コンを買う」という事業を始めようとしている。
近隣には生コン工場も少なくない。
また、生コン車両を保有するチャーター業を仕入れ先にしてもいいかもしれない。
「仕事終わったら残コン持ってきて買ってあげるから」
ってわけだ。
キャッシュを産む残コン① 「カーボンクレジット」
で、それらは全て「脱炭素材」としてCO2を明確に固定化(CCUS)し、それはカーボンクレジットとして市場で取引される。
そこで、キャッシュを産むことができる。
明確に計算可能な残コンのCO2吸収固定量。
その計算方法は今後の研究に委ねられる。
ただ、小学生でも知っているメカニズム。
残コンが豊富に含む水酸化カルシウム溶液とCO2の反応。
Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + 2H2O
それが残コンステーションが生み出すことのできる現代の価値。
日経xtとか業界新聞が追いかけてる技術の大半は偽物でーす。
大企業の広告費に群がる提灯記事でーす。
大した技術ありませーん。
キャッシュを産む残コン② 炭酸カルシウム用途開発
上述この1ヶ月の記事などでもすでに紹介してあるように、残コンステーションの成果物「炭酸カルシウム」を豊富に含んだフィラーは汎用品として様々に利用可能だろう。
用途開発が進むことになる。
例えば、エコスルCN(カーボンネガティブ)とか、アスファルト混合物に用いられるフィラーとかね。
いくらでも用途開発が進む。
つまりプロダクトが生まれる。
つまりは、市場が生まれる。
その原材料「残コン」を抑えている僕たちは都市鉱山を抑えている原料元とすることができる。
すごいでしょ。
キャッシュを産む残コン③ 骨材メーカー
たまげたが、JIS A 5005 が要求する基準を満たす骨材ができちゃうようだ。
残コンから。
マジで?である。
何もかもが高騰するこの時期に、骨材が残コンからえられちゃうの。
すごいでひょー。
生コン工場やらから未利用資源として「残コン」を仕入れさせていただいて、それを利用して自社や他社の骨材として循環させちゃう。
これ、儲かるね。
てことー。
一部の人は気づいている。
残コンが利権になったことに気づいている。
当事者である僕たちはその利権を囲い込もうなんて思っていない。
そういうのしたい人がすればいい。
僕たちはやりたいことをやるだけ。
そして僕たち生コンラストワンマイルは絶対に必要とされる。
市場と顧客(つまり現場)に寄り添い内側から湧いてくる創造的衝動「やりたいこと」に正直に従っていれば絶対に必要とされる。
そんじょそこらのブローカー(専門領域を持たないボウフラ)と一緒にしないで。
必要とされてれば財は頼まずとも降ってくる。
いらないって言っても降ってくる。
その財はさらにスケールが大きく世界が必要としているテーマに再投資される。
こうして経済循環は世界をより美しく変貌させていく。
毎日楽しいです。
これで、丸5年を経過したことになる「月刊残コン」ですが、振り返るに多くの偽物が通り過ぎて行きました。
今いる何人かもきっとのちに「偽物」と片づけられるのかもしれません。
利権を最初に求めるのではなく、まずは自分自身が何をしたいのかを求める、と勝手についてくるのがお金。
そういう当たり前のこともこの5年で学ぶことができました。
お金、いりません。
残コン、買います。
ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。
宮本充也