長岡生コンクリート

2022/12/26

「序列や競争というこれまでのモデルじゃなく【一致団結】で産業の刷新を!」(月刊残コン Vol.65)

「序列や競争というこれまでのモデルじゃなく【一致団結】で産業の刷新を!」(月刊残コン Vol.65)

月刊残コン Vol.65 ではこれまで序列や競争というモデルから統合へモデルチェンジしているいくつかの萌しを読むことができる。立場の違い、製品の違いといった「違い」を「尊重」することで刷新される産業の一致団結。



コンクリート一致団結(月刊残コン)

Re-con zero evo / セルドロン / コンバラス 業界団体設立

「コンバラス、セルドロン、Re-con ZERO EVO 揃い踏み? 談合じゃないよww 【残コン造粒】に関する業界団体の設立へ!」RRCS
左・re-con zero evo、中・セルドロン、右・コンバラス(敢えて商品名)。写真は談合中の記念撮影ではなく、造粒材料に関する業界団体設立について協議している模様。

 残コン女の子

RRCSのリサイクル分科会(明治大学・小山明男教授)が中心となって造粒骨材(粒状化骨材)JIS化検討に伴って造粒骨材のメーカーや関係者が業界団体の設立についての協議を始めたんですね。。
揃いも揃って悪人顔だな。談合してるようにしか見えねえぞこれ。

 残コン姐さん

ざ、残コン姐さん。。
こないだ出席したリサイクル分科会では僕から「骨材だけでなく混和材としても残コンリサイクル」を提案したんだ。
現場で少しずつ実装が進む残コンの骨材・混和材利用が公的に権威づけされることでさらに普及が促進されるために必要なプロセスなんだよ。

 宮本

国土交通省で実証されたイワモル(高流動埋戻材)

【国土交通省】生コンの廃棄物等を革新的に活用した 「造粒ポーラスコンクリート」や「流動化処理土」等の現場実証【現場レポート①】
残コン由来の細骨材を用いて製造された高流動埋戻材は「イワモル」と名付けられ既往の流動化処理土の改良品となる。生コンプラントで自動的に製造できることから、生コンクリートとの並行出荷が可能。残コン由来の製品(骨材/混和材)のJIS規格やマニュアルが整備されることでこうした製品の販路は広がる。

 残コン女の子

メーカーによる団体が設立されて、RRCSでマニュアルや規格が整備されたら、ラストワンマイルのこうした技術革新も進みやすくなるってことですね。
研究・開発 と 実装 は「車の両輪」ですから、どちらか一方が欠けても形はできないですからね。
つまり、官製談合ってことか?

 残コン姐さん

ちゃ、ちゃんとした経緯で国土交通省に採用されてるので誤解を招くような発言は控えてください、姐さん汗。
「コンクリート一致団結」
これは、尊敬する野口貴文先生が、抹消されかねないコンクリートの貢献を世に発信するためには、関わるすべての人たちが一丸となって協力することでブレイクスルーを起こすべきの提唱を1行にまとめたものです。
僕は「創発」って言葉を好んで使うようにしているよ。
属性とか好みとか関係なく、それぞれがそれぞれの環境(規格作り、ものづくり、発注サイド)でそれぞれの機会や問題に対して自ら姿を変える、誰か特定の意図ではなく、個別具体的な変化の総体として有機的に産業全体を変わる。
今、コンクリート産業で起きているすべてのことは互いに無関係ではないんだね。
全体性・ホールネスというふうに言われたりもする。
コンクリートもこれまでの「競い合う」というパラダイムから「統合」に向かう時期なんだろうね。

 宮本

マッハ 即形にする ラストワンマイル(松尾建材)

#JISを変えよう 「イワモルとは残コン造粒骨材を用いたモルタルのことで流動化処理土の代用として使えます」
まだまだ研究・開発フェーズとも言えるイワモル(高流動埋戻材)はすでにものづくりラストワンマイル(松尾建材・香川)で形になっている。こうしたラストワンマイルの実態と規格・マニュアル整備サイド、そして発注サイドが情報を共有し合うことで、コンクリート産業の刷新が生まれる。

 残コン女の子

現代はインターネットがあるからアイディアはすぐに共有され別の地域の別の誰かがそれをすぐに形にできる。
静から動的な構造に、産業構造もその姿を変えようとしているんですね。
この写真は松尾社長に「乗れるかどうかその身で確かめろ」というパワハラを受けて「あ、固まってた、よかった」っていう気の毒だがラッキーな職員の様子だな。

 残コン姐さん

ち、違うと思います。。
特にコンクリート産業はこうした「創発型オープンイノベーション」に向いてると思う。
だって、静岡県の生コン工場のアイディアを香川県の生コン工場が採用してもそれはそれぞれにいいことづくめで競合にはならないしね。
つまり、地場産業「コンクリート」こそ、創発が生まれやすい産業ってことが言えると思うんだ。

 宮本

ラストワンマイルで広がる用途開発の多様性(軽量骨材、事業モデル)

都市型残コンステーション・軽量骨材製造「残コンステーションで製造される残コン造粒製品 細骨材・粗骨材・混和材 の用途開発メモ」
ラストワンマイル、主にJISや組合(割決)が及ばない分野(JIS外品・小口)では多様な用途が残コンの再利用先として広がっている。こうした技術開発に求められる姿勢はすべからく規格・マニュアルサイドや発注機関と共有していくことだ。

 残コン女の子

残コンの話題って堅苦しくなりがちですね。。
これまでの産業が蓄積して構築した構造が厳然と存在して、その系の辺境で生まれようとするイノベーションの萌芽がどのように見出され実装されることで世界をより良くしていくのか。
対立から統合へ。
強制から尊重へ。
闘争から支配へ。

 残コン姐さん

け、今朝は武南さん(白石建設)が突然作った藤井事務総長(RRCS)と3人のチャットグループに巻き込まれる形で「月刊残コン」を書いてたから宮本さんちょっと真面目モードで「何言ってるかわからない」blg炸裂しちゃってます汗。
「できない」ことを責めるより、「できること」を見ていた方が気持ちも楽です。
誰も、悪気がないのですから。
みんな、コンクリートを通して、世界をよりよくしよう、という大目的に対して、それぞれの感度、それぞれの環境で貢献しようとしているのは事実だし。

「コンクリートをもっと身近に」
きっと、他の産業でも既往の構造と新しい挑戦のせめぎ合いってのは生まれているはずだね。
僕の好きな言葉にリチャード・バックミンスター・フラーという建築家の「目の前の現実と闘っても何も変えることはできない。何かを変えたければ、今あるモデルが時代遅れになるような、新しいモデルを作るべきだ」ってのがあるんだ。
まさに、至言だね。
だから、僕たちコンクリート産業も、序列や競争というこれまでのモデルじゃなく、統合的で複雑系なモデルを志向していくべきなんだと思います。

そんなわけで、マニアックなコンクリートの中でもさらにマニアックな「残コン」の認知を広げていくためにも。
「伝える」情報発信を頑張りましょうっ。

 宮本

 残コン女の子

よろしくお願いしますです。
いくぜお前らっ!!

 残コン姐さん



作者・宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

危険物取扱責任者(乙4)/1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士