2023/03/03
《やってみたい》「γC2S と 上澄水 残コン造粒(粒状化)骨材 高炉スラグ微粉末 MAPECUBE GEO で作った 【オワコン】【ガビオン】」
二酸化炭素と反応して強度発現する夢のマテリアル「γC2S」や水酸化カルシウムを豊富に含む、「上澄水」や「残コン造粒骨材」。セメント代替可能な「高炉スラグ微粉末」や、ジオポリマー専用混和剤「MAPECUBE GEO」etc...。既存のものの掛け合わせて弱みは強みに。新しい可能性へ。
γC2S という物質
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejmcs/68/1/68_1_83/_pdf/-char/ja
γ-C2Sは,産業副産物である副生水酸化カルシウ ムとケイ石を原料として生成される。 副生水酸化カ ルシウムを用いて製造したγ-C2SのCO2排出量は, セメントの排出量の約1/5と非常に少ない。 この γ-C2Sをセメント代替材料として用いることで,大 量の CO2排出量を削減することができる。https://www.energia.co.jp/eneso/kankoubutsu/review/no41/pdf/41_p14-15.pdf
ICCで出荷が始まるジオポリマー
「ICC(伊豆中央コンクリート)では3月よりジオポリマーコンクリートの平常出荷を開始します」
①高炉スラグ微粉末
https://www.energia.co.jp/eneso/kankoubutsu/review/no41/pdf/41_p14-15.pdf SCMs(高炉スラグ微粉末)はアルカリ刺激剤により強度を発現する。
②スラッジ水・上澄水
https://miyajimasangyo.com/business/material/ 上澄水は飽和水酸化カルシウム溶液であるため、練り水として採用することでアルカリ刺激剤としての効果を期待できる。
③残コン造粒(粒状化)骨材
残コン造粒(粒状化)骨材(写真は細骨材)には豊富な水酸化カルシウムが含まれており、アルカリ刺激剤としての効果を期待できる。
④MAPECUBE GEO
「ジオポリマー や AAMs セメントクリンカー の潜在性をブーストする全く新しい混和剤の誕生」MAPEI OPC由来の本混和剤はジオポリマーに訴求することで普通コンクリート以上の強度発現をもたらすMAPEIの生み出したイノベーション。
ジオポリマー・造粒・γC2S
生コンに造粒剤(Re-con Zero EVO)を投入・攪拌することでポーラス構造を呈する。
①「オワコン」としての適応
舗装コンクリートとして適応される造粒ポーラスコンクリート「オワコン®︎」。
重い順に
二酸化炭素>酸素>空気>窒素
です。
また、比重ですが、気体の標準状態(25℃、1013hPa)のとき、空気の重さを1とすると
・二酸化炭素→約1.5倍
・酸素→約1.1倍
・窒素→約0.97倍
です。
(引用:https://manabitimes.jp/qa/2190)
②「ガビオン」としての適応
蛇籠に詰める「ぐり石」の代用として「オワコン」(造粒ポーラスコンクリート)を適応したブロック「ガビオン」(「エバンガビオン」)。
「次から次へ」面白いマテリアル
「生コン工場の役割」
僕が常に大切に思っていることは、「生コン工場1st」「現場至上主義」なんだ。なぜって、結局すっごい技術やイノベーションだとしても、「生コン工場が練ってなんぼ」だろ? 「どこぞの一流研究機関のlabで出来上がりました」とか、「すごい理論が構築されました」とかっつっても所詮「机上の空論」でしかなくて、「流通に乗らない技術は良き意図でしかない。成果ではない」ってことなんだ。じゃあ、誰が流通にのせるの? ラストワンマイルを握る「生コン工場」(あるいは生コン組合)以外にその役割を果たせる存在はないんだね。
実際、「オワコン」にしたって「おこしこん」だって、僕たち生コン工場が主体的に活動した結果世の中に普及しているんだもの。研究発表やプレスリリースばかりは華々しくても「そもそも、売れてないでしょ」っていう意味で考えれば、僕たち生コン工場の役割は非常に大きいんだ。
生コン工場であることに誇りを持って、堂々と前進しよう。前途洋々だねっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也