2022/08/07
「CN、CCUS、資源循環、省エネルギー具体的コンクリート技術のデモンストレーション」京都生コン工組青年部 #2
前半の残コンステーション>オワコン>ドットコンといった副産物からプロダクトができるまでのフローの見学につづいて、今度はそのプロダクトが現場に到達してまたしても残コンとなるも、現場で抑制あるいは再利用をする具体的な実践に関するデモンストレーションが行われた。
現場における残コン抑制&再利用
⚫︎参考記事:「CN、CCUS、資源循環、省エネルギー具体的コンクリート技術のデモンストレーション」京都生コン工組青年部
エコスル2を作る
小澤さんが右手で持ってるのがエコスル2と呼ばれる生コン誘導材。
持ってる感触がないくらい軽い。
ていうか、ポケットに入るサイズ。
それがなんとモルタル0.5m3(およそ1トン超)の生コン誘導と同等の役割を果たす。
エコスル2のお値段なんと600円(配送料・税別)
破格。
製造は簡単。
水に溶いて泡立て器でシャカシャカかき混ぜるだけ。
とろっとろになったら完成。
こちらが動画で使い方を解説したマニュアル。
お気づきの通り、理論上はこうした先行剤を採用するだけで、現場からモルタル0.5m3は消える。
それでは実際にマジで生コンは誘導されるのかを見ていこう。
エコスル2実演
さすが、小澤さん。
なんと、自社の圧送車を持ち込んでくださる気合の入りよう。
京都の皆さん、ラッキーだったね。
モルタルとは違って配管に直接投入。
楽勝。
生コンはいとも簡単に誘導されました。
ちなみにエコスル2はブーム圧送(配管ではない)用の誘導材であり、長距離配管などでの適応は別の製品を用意している。
エコスルプラス
左・エコスル2に対して、右・エコスルプラスは20kg袋で提供される。
エコスル2同様水に溶いてかき混ぜるだけだが泡立て器でシャカシャカってわけにはいかないので攪拌機があると便利だ。
こちらもさすがPUMP MAN マニュアル動画もきちんと整備されている。
ちなみに、時間の関係でエコスルプラスでの生コン誘導は割愛されたが、以前も紹介したように200mもの配管をズバリ通してのけた実績がある。
⚫︎参考記事:《爆誕》「200m配管をセメントゼロ・カーボンゼロ・環境負荷ゼロで誘導する革命的な先行材(モルタル代替材)」《エコスルプラス》PUMP MAN
「ゼネコンに10,000円以上で売りましょう」
エコスル2は600円だが、エコスルプラスは600円となっている(税別・運賃別)
どなたかがおっしゃった。
「600円で仕入れて2000円で売ればいい」
いえいえ、生ぬるい。
「モルタルと同じ値段で売りましょう」
これが僕からの提案だ。
なぜって、環境に優しい製品であるからだ。
残コンを発生させないから。
セメント成分入ってないしCO2排出してないしだし。
付加価値高いんだから、それだけ高く売ればいい。
その利益を協力してくれた圧送会社と「山わけ」すればいい。
そうすればもっともっとあっそう会社も協力的になるだろうし。
つまりは、生コン工場の厄介者「モルタル0.5m3の残コン」も発生しないわけだし。
次なるエコスルは使えば使うほどカーボンマイナス
⚫︎参考記事:《エコスルCN》「クローズドループ・資源循環へ向かう最強の未利用資源【残コン】争奪戦が始まる」#2
こちらは残コン由来のフィラー(結合材にもなる)だが、現在エコスルの原材料としての検討が進んでいる。
例えばこちらのフィラーの主成分Ca(OH)2にたっぷりCO2を吸わせてCaCO3にしてしまえばカーボンマイナスになる。
おそらくこちらもエコスルプラス程度の価格でリリースできるだろう。
そうなったら間違いない。
「使わないゼネコンや工務店はバカです。クズです」
常に総合評価にさらされているゼネコン。
SDGsとかバッヂをつけてるゼネコンや工務店。
これ使えば使うほどCO2を減らせるのがわかってて使わないことは絶対になかろう。
まず、なかろう。
あったら、それは、マジで痛いですよー。
きちんと使いましょうね、圧送会社と生コン屋さんに頭を下げてね。
生コン様、圧送様の時代が既にやってきているんだよ。
⚫︎参考記事:#JISを変えよう 「京都生コンクリート工業組合青年部をお招きした【生コン主導】のコンクリート開発研修会」 #JISを作ろう
最後にホッパーに残っちゃった残コン処理デモ
ホッパーに残った残コン。
魔法の粉(残コンキラー)を振りかけるだけ。
で、どうなる?
現場での使い方わかるよね? あなたがゼネコンや工務店なら。
きちんと循環させるようにね。
わからなかったら教えてやるので連絡してきてくれたまえ。
いやはや、長いブログとなってしまった。
疲れた。
これで、まだ、2本目だってえ言うじゃあないか。
先が思いやられるな。
サクッと終わらせて、さっさと遊びにいこう。
宮本充也