2022/02/23
【JISを変えよう】「だって、野口先生や坂田さんがそうおっしゃってるんだもん」 #5
船尾が吠える。森が吠える。JISは変えられる。どさくさに紛れて変えちまえ。これまでJIS A 5308に対して現場・ラストワンマイルで違和感しか感じてこなかったタレントたちが水を得た魚の如く色めきたつ。プロジェクトのスターティングメンバーが続々と読み上げられる。
大丈夫。僕(大阪兵庫) 最強だから
有機的ににタレントがコアメンバーとして組織を形成し始めている。
30〜40代の有意なるコンクリート技術者らだ。
バックアップ(オブザーバー)がやばい。
NEDOのGI基金をリードする傑物(野口先生と坂田さん)も参画している。
モザイクでぼかした箇所は面識がない方々であるため一応名は伏せてある。
事実上、今後のコンクリート業界の命運を決定づけるスターティングメンバーと言っていい。
「JIS。変えちゃいましょう」
あたかもそろそろ色に飽きてきたので別の口紅に変えるように。
こともなげに、座長の船尾は言う。
「JIS。変えちゃいましょう」
船尾孝好。
言わずと知れた、大阪兵庫生コンのエース。
先日の世紀の対談を視聴して魂を揺さぶられた一人でもあり、「あの対談でお二人がおっしゃっていたことを大阪万博でまるっとやっちゃいましょう」と声を上げた。
「大丈夫。僕(大阪兵庫) 最強だから」
そんな船尾さんが心なしか五条先生に見えた。
船尾さんはこれからとんでもない領域展開を起こすのだろう。
舞台は、大阪万博、そう、大阪兵庫生コン工業組合エリアのど真ん中。
泣く子も黙る大阪兵庫である。
大手ゼネコンが首を垂れて平伏する大阪兵庫でござる。
そのエース無惨様、もとい、船尾様がそう言ってるんだからそうにしかならない。
04:14 スランプのばらつきと強度は関係ない?
09:13 JISはもっとシンプルにすべきでは?
14:40 水よりも安い生コンの価格は適正価格なのか
船尾様は、言う。
ゼネコンの皆さんには無駄に複雑で細かい配合はやめてもらいましょう。
そんなんで「うちの技術力すごいだろ?」くらいにアピられて、しかもその皺寄せを生コン工場に求める、そういう悪習をこの際断ち切りましょう。
「だって、野口先生や坂田さんがそうおっしゃってるんだもん」
決め台詞である。
僕もこれから使おう。
で、万博で余らせた残コンは全てプロジェクトチームで造粒処理を請け負って差し上げましょう。
もちろん、名だたるゼネコンさんのことでしょうから、残コンに関する費用は既に予算化されてるでしょうからね。
「だって、野口先生や坂田さんがそうおっしゃってるんだもん」
言ったかどうかは別として、そんな感じのことを船尾様は人々に説いた。
やべ。
つえ。
勝てねえ。
「船尾さんの言う通り」
多分、今後の生コン産業におけるゾノさんポジションは船尾さんが握ることになる。
ナオさん、とでも呼ばれるのかもしれない。
いや、ナオ様か。
これら一連の模様は韓流ドラマ化するのだろうか。
ナオ様ーっ。
はい。
あたし、ちょっと、舞い上がっております。
だって、こんな展開、誰か想像してましたか?
実はこの流れの源流はRRCSの座談会にある。
一昨日リリースされたRRCS座談会で自然発生的にこんな話題になったのだ。
野口先生もノリノリ。
「誰(GC)が最初に残コンを余らせるか(再利用できずに廃棄処分)、ババ抜きみたいで面白い」
「建設現場に《残コンxx日発生してません》みたいな表示を掲げましょう」
しかも、そのノリノリの船にあの坂田昇さんも全体重をかけて乗り込んだ。
こりゃ、ひょっとすると、ひょっとする(JIS変わる)ね。
いや、確実に、JIS変わるね。
誰もがその予感を抱いている。
こちらは、透水性コンクリートに関するチャットでの一幕。
JIC森先生とRRCS藤井さん、そして、白石建設武南さん、僕でのやりとり。
(武南さんの天才が炸裂しているかのように見えるが、コメントは別の話題に関するもの)
宮本「ぜひどさくさに紛れて JIS変えちゃいましょう」
森「xxxみたいな規格なんて変えちゃいましょう!」
威勢が良い。
ちなみに、森先生はJIS A 5308、JASS 5、そしてコンクリート標準示方書を誦じている日本で唯一の漢だ。
JISの運用現場について知悉する森先生のことだ。
現場(僕たち生コン工場)に寄り添った素晴らしいアイデアをふんだんに提供してくれることだろう。
さあ、いよいよタレントが揃った。
権威も見守る。
僕なんか舞い上がっちゃって今日出張なんだけど集合時間1時間早く間違って手持ち無沙汰になっているくらいだ。
やれやれ。
天皇誕生日だってえのに、この気持ちどこにぶつけたらいいのか。
あ、そうか、今日の現場にぶつければいいのか。
今日は一切天然資源を使わないで製造された生コンクリート(セメント0、海水・汚水、スラグ)を造粒させたポーラスコンクリートの世界初実装の記念すべき日なのである。
(granZ conは大阪府を本拠地とする奥村組土木興業により製造される生コンクリート)
通常こうした技術はJISの固い壁に阻まれ実装されることはなかった。
でも、これからは違う。
舞台は大阪万博2025。
ちなみに、「スタメン」って書いたけど、単なる表現であって、こちらをお読みいただいているコンクリートパーソン全員が当事者です。
いつまでも遠巻きに眺めてないで、当事者になりましょう。
一緒に遊ぼうよ。
そして、やりましょう。
「JISを変えよう」
宮本充也