2022/03/29
#JISを変えよう 「規格は絶対にシンプルな方がいい!!現場に寄り添った規格を作るプロジェクト」粒状骨材全国試験
昨日は東北仙台生コンの雄・タイハクを訪ねた。同行されたのは現在GI基金採択でノリにノッている安藤間(英語名Hazama Ando)の白岩パイセンである。タイハク佐藤泰行会長以下勢揃いの皆様にお迎えいただきこれからのJIS A 5308そして生コン業界構造について議論は弾む。
(写真右 いつも暖かく見守ってくださるタイハク・佐藤泰行会長)
ボトムアップで #JISを変えよう
手の平サイズの薬剤(Re-con ZERO EVO・1.5kg)を残コン1m3に対して1セット投入。
最初から高速攪拌をしてしまうと高分子がドラム内部で暴れまわり付着して洗浄に難儀する。
オワコン(造粒ポーラスコンクリート)で知恵をつけ最近では高速攪拌をしないようにしている。
例えば「余ったら現場で薬剤を投入して通常の低速攪拌(写真)で工場に戻る」とする。
戻ったら粒状骨材の出来上がりである。
排出して翌日から粒状骨材は路盤材や生コンクリート用骨材として活躍する。
つまり、処分コストが低減できる。
今、この粒状骨材を「JIS化しようぜ」のプロジェクトが明治大学小山明男先生をリーダー、白岩誠史を副リーダーに全国展開している。
⚫︎参考記事: #JISを変えよう 「いよいよ全国制覇!47都道府県の生コン工場の協力が見えてきた!」RRCS
今回は東北仙台生コンの雄・タイハクでの実験に白岩さんと共に立ち会うことになった。
こちらは瞬間吸水材「セルドロン」での粒状化実験。
こちらも20kg投入攪拌・排出無事粒状化は遂げられている。
「(Re-con ZEROと違って)さすがにセルドロンを助手席に置いとくわけにはいかんな」は渡辺さんのコメント。
はい。
そもそもドラム内の残コンではなく、セルドロンはポンプ筒先や配管を解体した際に漏出した残コンではの改質を想定している。
でも、今回は「同一条件」ということでこのように利用された。
目的は「いいものを作る」ではない。問題を解決したい
立ち会って本当によかった。
つくづく思った。
ゼネコン、そして、大学の先生は、当たり前のことだが、生コン屋ではない。
だから、生コン屋のことを本当の意味で理解していない。
土台無理な話だ。
白岩さんの話を聞いていて、途中ぞっとした。
「へ?そんなこと、絶対に生コン工場しませんよ。そんな神経質な管理を強いるような規格は回収骨材同様有形無実化しますよ」
慌てて、指摘した。
いわく、粒状骨材をブルーシートにご丁寧に保存し、さらに数時間ごとまめにウェッチング(濡らす)ようにお願いしていた白岩さん。
万全を期する管理下においた粒状骨材で実験をしたい。
気持ちはわかるが、そんなのを前提に規格を作ったら、結果、そんな面倒を生コン工場に強いることになる。
規格に面倒臭いフローを記述することになる。
で、誰も使わない規格のいっちょ上がりとなる。
それだけは避けなければならない。
そもそも残コンを捨てるのではなく利用しよう循環させよう、が目的である。
その目的を度外視して「いいものを作ろう」と生コン工場ではない大学の先生やゼネコンの技術者がリードしすぎるのはやばい。
生コン工場がきちんと主体的に参画しなければこれまでのJISと何ら変わらない規格になってしまう。
それを防ぐために生コン工場が参画するプロジェクトだったはず。
原点を思い出させてもらう一幕だった。
#JISを変えよう
即席で早速LINEグループが立ち上がった。
参加者は生コン工場実務者だ。
普段からJIS A 5308の管理と格闘している生々しいみなさんだ。
本当は、内心では思っていることいっぱいあるのに、監査の時本音と建前を使い分けることを強いられている皆さんだ笑。
もちろん、こちらをご覧いただいている生コン実務者がいらしたら、全員参加資格がある。
そんな生コン実務者が率先してプロジェクトをリードする。
あるけど誰にも使われない、誰にも守られないJIS規格ではない。
坂田昇 × 野口貴文 対談で示されたような実効性のあるJIS規格を創造する。
そのために僕たち生コン実務者は今こそ立ち上がらなければならない。
#JISを変えよう
僕、今年で44歳、飲みすぎると普通に翌日ポンコツだし遠方に出張すると結構体かったるけど。
やります。
やらせてください。
全国の生コン工場をこの足で訪ねます。
この手でみんなと握手します。
安藤間の白岩さんと一緒に47都道府県の生コン工場に伺います。
一緒に、JISを変えよう。
できると思ってます。
僕たちは無力ではない。
誰よりも現場を知っている。
だから、先生やゼネコン技術者に「教えて差し上げる」くらいの気概で頑張ろう。
僕たちの手で #JISを変えよう。
強行軍の旅は始まったばかりだ。
伺ったらぜひ歓迎してね。
宮本充也