2022/08/18
#JISを作ろう 【募集】プロジェクト「生コン屋さんが作るJIS規格」【粒状化骨材Gの標準化】RRCS
明治大学小山明男教授がリードするプロジェクト「生コン屋さんが作るJIS規格」(RRCS)のスタメンには大阪兵庫生コン工組から船尾サンコン、安藤間からは白岩誠史(せいし)、そして長岡生コンからはこの僕宮本充也、使用人としてRRCS事務局の土井。RRCSでは各地区生コン青年部や生コン工業組合向けに今後参加を呼びかける。
プロジェクト「生コン屋さんが作るJIS規格」
プロジェクト「生コン屋さんが作るJIS規格」ローンチ!
生コン工場に持ち戻されなぜか生コン工場が負担を強いられる残コンについては各社さまざまなアプローチで再生に取り組んでいる。
とりわけ多い手法として「造粒化」というものがあり、動画にもあるように残コンステーションあるいは生コン車ドラムに直接投入という形で骨材を得る。
こちらは現在我が国では工業規格が認知したものではなく、どうしても規格やなんらかのお墨付きを必要とするゼネコンや工務店にとってはこうした材料を配合した生コンクリートは使いにくいものとして認知されている。
よって、こうした生コン工場による「主体的で健気な」努力は果たして日の目を浴びることがない。
RRCS(代表理事・野口貴文)では「現場に寄り添った規格でなければ普及はされない」としてリーダー・明治大学小山明男教授の声かけでプロジェクト「生コン屋さんが作るJIS規格」がローンチした。
これまでのJIS規格って生コン屋さんが作ってた?
「JIS規格の誕生は生産者団体の発議から作られる」
これ、考えてみれば当たり前のことのようだが、小山先生に伺って改めて知ることになった。
あ、そうか、生産者団体、つまり生コン屋さんが発議して、それを経済産業省が審議して成立するのがJIS規格か。
あれ?
でも、現行のJIS A 5308 ってそんな感じになってたっけ?
底辺から眺めるとなんとなくだが「JIS A 5308 はヒゲはやしてそうな偉そうな教授がふんぞり返って天守閣から城下町(生コン工場のものども)を眺め顎で指図する」ようなイメージだ。
言い過ぎか、いや、そうでもないだろう。
事実、直近でもいくつか発議され規格化されたあれこれ(回収砂とかスラッジ水とか)は果たして実装されている例をさほど聞かない。
また、JIS A 5021,5022(再生骨材コンクリートL、M)に関して言えば、それを実装している生コン屋さんにお会いしたことがない。
ACRAC会員であらせられる東京テクノですら標準化していないようだ。
なんてこった。
つまり、結論的に言えば、現行の規格は「生コン屋さんが作ってない」ということになる。
誰のためでもない自分たち(生コン工場)のためのプロジェクト
世紀の対談(と僕は個人的に思っている)鹿島・坂田昇 × 東大・野口貴文の語る理想のJIS規格。
#JISを変えよう
現場・現実・現物に寄り添う「技術の鹿島」の技術のリーダー・坂田昇は理想を唱える。
生コン実務者であれば誰でも知るように、現行のJIS A 5308 はややこしすぎる。
めんどい。
面従腹背や狐と狸の化かし合いを醸成しがち。
って、JICの森先生も指摘してた。
僕も、そうだと思う。
思うよね?みんな?
思ってないやついる?
「スランプなんか固い・柔らかい・それ以外でいい」
「強度も、20N、30N、高強度くらいでいい」
みんな思っていることだ。
それを我が国ゼネコンコンクリート技術をリードする傑物・坂田昇は公共の電波に乗せて言ってのけた。
鳥肌立ちましたぜ旦那!
「ほとんど際限のない課題を管理可能な数にまで減らす」(P.F.ドラッカー)
現行の生コンクリートはあまりにもメニューが多すぎる。
管理対象が多くなればそれはそれだけ注意力散漫な運用をきたすことになる。
聡明な人物であれば当たり前に気づくことにJIS A 5308 は気づいていないのだ。
今こそ僕たち生コン工場から声を上げよう。
坂田昇や野口貴文に頼りきりじゃダメ。
立ちあがろう。
RRCSから生コン工業組合・生コン青年部ほか各所に参加を呼びかけます
「生コン屋さんが作るJIS規格」
この前提に立ってRRCSでは各地区生コン工場・工業組合・青年部を相手に参加のお呼びかけを行う。
規格を作るためにはデータや実証が必要となる。
今はただ「捨てるだけ」で「お金がかかっている」残コンが生コンクリートの原材料となって経営を支える。
また、先端を走るいくつかでは残コンからJIS A 5005 に適合する骨材、さらには結合材(フィラー)を取り出す取り組みもある。
⚫︎参考記事:《未来型生コン製造》「クローズドループ・資源循環へ向かう最強の未利用資源【残コン】争奪戦が始まる」#5
砕石はそのまま「適合品」として生コン工場で標準化することができる。
さらに、フィラはCO2固定が立証された混和材として製品化される予定だ。
それらは例えばレオパックのように「手直し」的な感じで生コンに荷受け人(ゼネコン・工務店)によって投入され「脱炭素」としてカーボンクレジット化される。
まさに、生コンSDGsを実践する「生コン屋さんが作るJIS規格」への参加資格は「生コン関係者であること」となっている。
つまり、誰でもおいでってこと。
いつの間にか委員が選抜され知らないところで現場を度外視した規格を作るZENNAMAとは全く違う。
密室ではない門戸が解放されたプロジェクトだ。
普段JIS A 5308 の運用に苦しんでる人ならわかるはずだ。
この取り組みがいかに生コン工場のためになるのかを。
「生コン屋さんのためのJIS規格を生コン屋さん自身が作り上げる」
このプロジェクトに参加しねえやついる?
いねーよなー。
一緒にはっちゃけよう。
宮本充也