2022/03/12
#JISを変えよう 「奥村組土木興業さんいらっしゃい!残コンステーション視察」RRCS
昨日、無茶振りにもかかわらず大阪府を拠点とするゼネコン奥村組土木興業が生コンポータルを訪ねた。ゼロセメントコンクリートはRRCSのCO2固定化プレゼンの際にも取り上げられた注目の技術。そして、残コンとつながる?
残コンステーション視察
残コンステーション(ピット方式)の現地視察。
続いて、座学はkr(生コンポータルのサテライトオフィスを兼ねる)で。
ゼロセメントコンクリート、造粒ポーラスコンクリート、残コンが繋がる
奥村組土木興業といえばゼロセメントコンクリートでただいま評判のゼネコンだ。
海水、各種製鋼スラグ「だけ」で製造されるセメントを用いないコンクリートであるため、脱炭素率は95%だそうだ。
なんじゃ、そりゃ、である。
そんなゼロセメントコンクリートではあるが、横浜国立大学らのお手引きでこのところ絶賛プロダクトミックス中である。
granZ concrete。
学生らによって名付けられたそのプロダクトは、ゼロセメントコンクリートとオワコンのあいのこ。
グラコンとでも呼んで貰えばいいだろう。
そのグラコンだが、セメントゼロってだけでなく「水を通す」つまり、自然の循環を遮らないコンクリートなのである。
昨日座学で伺ったところではカルシウム分(CaO?)が消費されることによって硬化しpHはコンクリートほど高いものではないそうだ。
だから、中性化による二酸化炭素の固定化はそれほど期待できない。
カーボンマイナスにはいけないってことだ。
そこでだ。
そう。
皆さんがご存知の通り「残コン」の出番なのである。
飽和水酸化カルシウム溶液「残コン」様のお出ましなのである。
例えばだが、RRCSらが採択されたGI基金の目的であるCO2を固定化させた残コン由来の骨材を粗骨材にして造粒ポーラスコンクリートとしたらどうだ、ってことなのである。
いけんじゃん、カーボンマイナス、である。
95%排出削減してたった5%しかCO2が排出されてないところに持ってきて、残コン由来の造粒骨材を粗骨材として採用するならば。
例えば、その粗骨材がすでにCO2を固定化しているのであれば。
あるいは、供用中にその粗骨材(モルタルペースト)が中性化してCO2を固定化するならば。
ちなみに、ポーラス構造であるため水も空気も流通するため中性化の進行度合いは高い。
やばいじゃん。
カーボンマイナスコンクリート舗装の出来上がりじゃん、である。
#JISを変えよう
すでにご存知のように、万博残コンゼロ(「残コンさんいらっしゃい!」)が始まっている。
仮称残コンステーションが万博建設地にセットされ、そこに余った生コンクリートは持ち込まれる。
それらは全てカーボンマイナスコンクリートの原料となる。
例えば、造粒化させて、それを炭酸ナノバブルのプールの中に入れとけばガッツリ中性化するだろう。
で、それを使ってゼロセメントコンクリート(海水じゃなくて上澄水なんかいいだろう)を製造する。
海水や上澄水に含まれている塩化物イオン(Cl-)が重要なんだそうだ。
知らんけど。
そんで、その生コンを造粒させる。
グラコン(また、別の名前が必要かも)は圧倒的なカーボンマイナス(ネガティブ)コンクリートになってしまう。
それを、万博の歩道とか建物周りとかに実装する。
やばいじゃん、である。
奥村組土木興業はしかもRRCS加盟が内定しているということでお話を伺った。
世界、変わっちゃうじゃん、である。
日本がCO2利用コンクリートのパイオニアになっちゃうじゃんである。
いやはや、今日は実はすごいいいことがあって、朝からとっても機嫌がいい。
この後僕は蕎麦を食べに出かけるつもりだ。
徒歩で蕎麦を食べに行き、ビールの一本でも開けたろうか。
完全に、ご隠居さんである。
#JISを変えよう
先日もバッタリでくわしてしまった恩人から「JISを変えよう」とお声がけいただいた。
絶対に変えよう。
JISを変えよう。
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一丸となってコンクリートをサポートしていかないと、コンクリートが抹消されかねないので、一致団結が必要と思っています。
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とあるまた別の恩人からのメッセージを引用した。
今のままのコンクリート(JIS A 5308、独占禁止法適応除外)では新しい時代の新しい要請には応えられない。
一致団結。
誰も彼もクソも味噌も。
コンクリートに関わるすべての人たちが互いを尊重し創発を生み出す。
そのことで、コンクリート産業は生まれ変わるのだと信じている。
宮本充也