2022/12/02
「伊豆中央コンクリート(長岡生コンクリート)で残コンステーション用トロンメルの稼働がいよいよ始まりました」
静岡県伊豆の国市。いよいよ実装されたトロンメルが稼働した。残コンステーションで製造された造粒骨材がふるい分けされる様子。さらに、それら材料の用途について。地産地消・資源循環・脱炭素の主役は他の誰でもない生コン工場だ。
残コン造粒骨材 と トロンメル そして 用途開発
残コン造粒骨材の分級開始
残コンステーションで製造される残コン造粒骨材をトロンメル(5mm)にかけて分級している様子。5mmUはイワモルやECON/アメコン(JIS外再生骨材コンクリート)、オワコンの原材料として。オーバー材(1505/2005)はオコシコンやオワコン、ECON/アメコンの粗骨材として利用。
工場に戻された生コンクリート(残コン)は残コンステーション(動画)でポリマーや残渣(洗浄水、残水由来)とブレンドされることで粒状化をおこし、写真の造粒骨材として生成される。
なんでも、来週イワモルとオワコンの製造がICC(生コンポータルら運営)が予定されてるらしく、急ピッチで細骨材・粗骨材の製造が進んでいるんだそうだ。
残コン発!「イワモル」
白石建設(岡山)では回収砂や造粒砂を用いた流動性埋戻し材(動画は回収砂を用いたもの)「イワモル」の製造・出荷が始まっている。冒頭の残コンはそれぞれの地域で付加価値製品として地産地消の実践を果たす。
展示用にボイド管に充填され脱型されたイワモル。強度コントロールは容易で、一般には周辺地盤と同等以上で後日掘削が可能な程度に抑えられる。
これ、岡山市のように政令指定都市に限らず、生コンポータルの操業する伊豆半島のようなところにも市場があるくらいだから、これからの生コン工場の新事業のスタンダードになりそうですね。
残コン発!「オワコン」
造粒ポーラスコンクリート「オワコン」は既往のポーラスコンクリートと異なり砂(細骨材)も通常量配合されているのが特徴だ。そのため、一般にポーラスコンクリートに再生骨材を用いる場合に問題となる細骨材の用途開発がクリアされている。
造粒ポーラスコンクリート「オワコン」をprするために誕生したイメージキャラクターだよ!
キャプションにもあるような特徴を持つオワコンは、現在DIY市場も含む領域で絶賛バズ真っ最中です!!
残コン発! その他用途開発
路盤材
残コンステーションで改質されストックされている造粒骨材(ふるい分けする前)。生コンポータルの取引顧客の中にはこれをそのままダンプで引き取りに来て路盤材として用いている先もある。
でも、出口は多様にあったほうがいいすからね。。
まあ、残コン出口あるあるの一丁目一番地が写真を見て貰えばわかるように「路盤材」ですよね。
これなら、建設現場の整地や埋戻しにも十分使えますです。
低強度・非構造部材用 生コン
細骨材・粗骨材として分られて貯蔵設備にストックされている粒状骨材であれば、標準品にそのまま置換して生コンクリートを製造することが可能。ただし、JIS A 5308に規定されていない製品となるため、非構造部材(捨てコン、ラップルコン、シールコン)など適用範囲は限定される。
ECON(生コンポータル)やアメコン(白石建設)といった独自のブランドでそれぞれの地域で販売も進んでいるらしいぞ。
オコシコンの粗骨材としても適応可
オコシコン(ポーラスコンクリート)はいわば「砂抜きコンクリ」であり、造粒骨材の5mmオーバー材料をそのまま適応することができる。有効な用途・出口として広がる透水性コンクリート市場は注目されていくはずだ。
残コンのように未利用資源(副産物)由来の原材料で水を通すコンクリートができるなんて、まさに「大地を削らない、汚さない、蓋しない、循環するコンクリート」ですね。
生コンが資源循環・地産地消・脱炭素の主役
スペイン戦に興奮して深夜だっつーのに喚き散らす息子の大声で強制的に目が覚めて日本の歴史的快勝を知ったちょっと寝不足気味の宮本さんだぞっ。
はて、着々と実装ラストワンマイル「生コン工場」では資源循環・地産地消・脱炭素が進んでいるようだね。
現在は白石建設や、渋谷建材、その他いくつかの工場でしか実例として生まれていないけれども、これが将来的には生コン工場のスタンダードになることに議論の余地はなさそうだね。
つまり、SDGsが目標とする資源循環やら地産地消、脱炭素ってのは、他の誰でもない僕たち生コン工場が主役に躍り出るのさ。
その主役をサポートするのがゼネコンであったり、研究機関であったりするのだろうね。
だって、形にならなければ「絵に描いた餅」だもんね。
いろんな特殊コンクリートが世の中に発信されてるけど、そしてそれらの大半が既往のメディアとの癒着からの情報でありそれほどイノベティブなものでないだけれど、結果それらは生コン工場に見向きもされずに消えていくんだよね、1DAY PAVEがそうだったようにね。
「コンクリートをもっと身近に」
何よりも「現場」が1番大切なんだ。
いくらハイテクだったとしても、ラストワンマイル・現場に皺寄せを与えるような技術は絶対に普及しない。
そんなもん絶対に身近になんかならない。
現場にいて、現場から作られるコンクリートが、現場に適合できる、つまり、売れるんだ。
理屈じゃなくて、売れてこそ、実際に世間の役にたつ功績と言えるんだ。
さあ、こうしちゃいられない。
もっと僕たちの貢献を多くの人たちに知ってもらうためにも。
引き続き、pr活動よろしくね!
残コンさん、残コン姐さん!!
作者・宮本充也