2021/12/11
「残コンドラム内改質の問題解決策Re-con ZERO CLEANER登場!」
Re-con ZERO EVOに限らず数ある残コンソリューションだが問題として指摘されるのは改質後ドラム内部に残留する高分子成分。生コンと混ざり切らずにブヨブヨと付着する混入物はその後積荷される生コンクリートに影響を与えかねない。Re-con ZERO CLEANER登場!
残コンステーションでもドラム内改質でも
生コンポータルでは21年紆余曲折あって現在残コン問題は上記残コンステーションを標準としている。
戻された生コンクリートは未利用資源として全量残コンステーションで残水・洗浄水と共に改質され砂粒状になった残コンは翌日以降の生コンクリートの原料として、あるいは路盤材料などとして活用されている。
一方古典的な方法としてまだまだ根強く認知されているのがこちらの方法。
Re-con ZERO EVOやセルドロンのような強制脱水を起こすマテリアルをドラム内の残留コンクリートに投入することで砂粒化を引き起こす。
ただ、この方法、致命的な問題として指摘されているのが成分のドラム内残留。
生コンクリートは工業製品であって当然要求される性能を満足するために厳密な配合で製造される。
その精緻な配合に不純物としてその残留成分が混入してしまったら一大事だ。
そのため、この問題を解消できないとなると、こちらのドラム内改質もスケールできずに今に至っている。
そこに、いよいよソリューションがMAPEIからリリースされる。
Re-con ZERO CLEANERだ。
今回は実験的に洗浄水(1t)に対して1ℓをRCZ CLNをドラム内に投入。
果たして実際に洗浄をする現場ドライバーの反応はどうだったか?
若干ホラーじみた動画でちょっと怖いけど、うむ、全然なんともないみたい。
ドライバーさんも特に問題を感じてはいないようだった。
これ、実は残コンソリューションだけでなく、造粒ポーラスコンクリートの普及をboostしてくれるマテリアルとすることもできる。
現在大好評の造粒ポーラスコンクリート「オワコン」だが、こちらのキーマテリアルも高分子。
⚫︎参考記事: 「施工は簡単【撒いて踏むだけ】で家周りの雑草・水たまり・ぬかるみから解放されない?」オワコン
だから、如上のドラム内残留が懸念された。
無論、オワコンの場合はフレッシュな残コンに対して投入されるのではなく、きちんと配合した生コンクリート(無論、残コン由来の骨材をふんだんに配合することが可能)に対して適応されるため、あらかじめドラムの中に高分子(Y弾)を投入しておくことで改善することはできる。
ただし、そうはいっても、やっぱり不安視する向きもあるだろうから、そんな時には「Re-con ZERO CLEANERありまっせ」は大きい。
安心して、オワコン製造に協力してくださいと言い切れる。
そして、結果として「Re-con ZERO CLEANERなしでも問題ないね」となったら、それはそれでハッピー。
やっぱ、怖いから、一応、ということでも、製造してくれることには変わらない。
MAPEIから登場したRCZ CLNは残コンソリューションだけではなく、造粒ポーラスコンクリートの普及に関しても光を届けてくれたのだ。
今回は「残コン」という一般には全く認知されてはいないながらも、生コンラストワンマイルにとっては大きな関心事のソリューションを取り上げた。
これだけ情報化社会になっているというのに、フードロスやら脱プラスチックみたいなのは取り上げられてるのに、水の次に流通している生コンの課題「残コン」はまだまだ話題になっていない。
監督官庁もまだまだ見て見ぬ振り。
現場では当然のように生コン工場に押し付けられている。
公然のパワハラってやつだ。
辛いカレー食べさせてギャアギャア騒いでる場合じゃねえだろ、と言いたい。
あんなもん、飲み会でよくある光景だ。
それよりも何よりも残コンだろ、と。
建前ばかり立派で本音や実際の行動では全く逆のことをやっている大人が実に多い。
嘆かわしい。
だから、僕たちにできることは、現場ラストワンマイルの共有。
いちいちは非力かもしれないけれど、めげず情報共有を続けることで、確実に世界の景色は変わっていくのだ。
負け犬根性を打破し自らの手で進んで光を灯したい。
宮本充也