2023/01/11
「生コン工場(残コンステーション)で製造する人工軽量細骨材は【地産地消】【カーボンネガティブ】」
生コン工場(残コンステーション)で残コンを原料に製造する人工軽量細骨材という可能性について。「地産地消」で「マイナスカーボン」の高付加価値骨材は生コン工場が担い手となる。
絶乾密度1.67 残コン造粒細骨材
広がる残コン造粒骨材の用途開発
残コン(や残渣)を残コンステーションにかけることで得られる造粒骨材。
ふるい(トロンメル)にかけることで得られた細骨材(および粗骨材)の用途開発が現在が急ピッチで進んでいる。
残コン造粒骨材 各種JIS外品への適応 事例
①オワコン・オコシコン
透水・保水性コンクリート「オワコン」(写真)はJIS A 5308とは無縁であり生コンポータルら各地の生コン工場の協業の結果として普及が進んでいる。JIS外品であるため、造粒骨材の実装はすでに進んでいる。
②非構造用コンクリート他
型枠設置のためのレベルコンクリートなど捨てコンもその1。
また、型枠などに打ち込まれずに回収される「先送りモルタル」も用途の自然な候補となっている。
③イワモル
また、流動化処理土の代替品として開発・実装が進んでいる「イワモル」は造粒細骨材を100%用いた製品だ。
新たな可能性「人工軽量細骨材」
・表乾密度 2.02
・吸水率 21.57 %
・絶乾密度 1.67
・単位容積質量 1.17
・実積率 70.1%
こちらは当社(有限会社 長岡生コンクリート)の残コンステーションで得られた細骨材のデータ。絶乾密度1.67に注目。
スクショ引用元:https://www.mitsui-kinzoku.co.jp/group/mesalite/products/products01_3.html
昨日白石建設の武南さんとのやり取りで宮本さんようやく気づいたんですが、なんと残コンステーションから得られた細骨材の絶乾密度がなんとメサライト(人工軽量細骨材)とほぼ一緒、可能性を感じてるんです。
【参考】とある先生に可能性を聞いてみた
・軽量骨材としてはもう少し軽い方がいい
・安定した品質が得られるかが問題
・収縮率の検証が必要(通常、軽量骨材コンクリートの収縮は問題にならない)
これは、金になるのか?
「地産地消」 人工軽量細骨材
引用:https://kikakurui.com/a5/A5002-2003-01.html
絶乾密度による区分では、1.67なのでMに相当するようです。
ただ、種類としては「副産軽量骨材」の表現「膨張スラグなどの副産軽量骨材およびそれらの加工品」ってところですね...。
違う、と言えば、違いますし、そうだ、と言えばそうでもあります。
でも、「生コン屋さんで製造可能」という「地産地消」エコ性能を評価してもらえれば規格にハマる製品の可能性も、ワンチャン......
困ったときはRRCSリサイクル分科会に相談だ
引用:https://rrcs-association.or.jp/subcommittee/recycle.html
リサイクル分科会では明治大学小山明男教授が中心となって造粒骨材(粒状化骨材)のJIS規格化が推進されている。
(※キャラクター演出上事実とは異なる表現が一部ございます)
「めちゃくちゃ儲かる」人工軽量細骨材製造
「今、随分と値段があがっちゃって、うち(伊豆中央コンクリート.LLP)で仕入れた場合の人工軽量細骨材は30,000円/tくらいにあがっちゃってますね...。( ICC池上信さんの談話)
https://www.mitsui-kinzoku.co.jp/group/mesalite/products/products01_3.html
今、果てしない可能性を目前として鳥肌が立っているのかと思ったら単に寒くて寒いぼが出てただけの宮本さんですっ。
そもそも、「残コン造粒細骨材」なんて「捨てるときに取られる費用」と相殺すれば「ただ同然」でできちゃうわけじゃん?
そんでもって、「地産地消」な訳だから、わざわざ作る(トン3万もする)人工軽量骨材なんざより省エネルギー。
もっといっちゃえば、焼成する過程でCO2バンバン排出する人工軽量細骨材に比べ、残コン由来の軽量細骨材は豊富な水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変化する際のCO2固定量を計算すればマイナスカーボンでもある。
これ、きちんと規格にはまるなどオーソライズされれば、残コンステーションで人工軽量細骨材製造所ってことができると思うんだ。
ただ同然で作ったものを高付加価値製品として販売できるんだから「濡れ手で粟」確定さ。
あとは、RRCSに参画して可能性を追求するのみ。
宮本さん、俄然張り切っちゃうぞっ。
残コンさん、残コン姐さん、引き続き後押しよろしくお願いしますっ。
作者・宮本充也