2024/06/29
「そりゃ、コンクリートぞな、もし」コンクリート工学年次大会2024(松山) 前編
6月26〜28日に愛媛県松山市で開催されていたコンクリート工学年次大会2024に宮本さんも張り切って参加し最先端の「環境配慮型」コンクリートのお勉強に勤しんでまいりました。前編
「そりゃ、コンクリートぞな、もし」 前編
ほそやんも注目!暑中コンクリート(竹本油脂)
初日午後のセッションから入場した僕の姿(間違えてサンダルできてしまった)を後ろでケタケタと笑っている声を振り返ると何かとお騒がせ中のホソヤンこと横浜国立大学細田暁先生のお姿。参画している暑中コンクリートに関する発表にサンダルばきで立ち会っていらっしゃいました。
これから迎える夏本番にとてもありがたい発表(竹本油脂)。「今度、協力しますんで、実機でやりましょう!」と質疑応答でコメントさせていただきました。
クリンカーフリーPOC(東京理科大)
生コンポータルの「オワコン」「オコシコン」が位置付けられるポーラスコンクリートの分野でもセメント抑制型(クリンカーフリー)の研究が紹介された。CNコンクリートに通じるこうした研究はさらに加速していくようだ。
ポーラスコンクリートを植生基盤材に(明石高専)
RRCSでも交流のある明石高専武田先生の研究室の研究はポーラスコンクリートを用いた植生基盤材に関するもの。「オワコン」「オコシコン」などポーラスコンクリートは防草(雑草の抑制)のみならず植生基盤として植物の繁茂を支える機能すら有している。CNを推し進め塩基度を抑制するなどで「市場は地面全部」という認識を新たにすることができた。
よくわかっていない「アブサンデン現象」(竹中工務店)
その後の飲み会で鹿島の取違剛さんから「アブサンデン現象はイマイチ実態がよくわかっていない」という大変贅沢な個別セミナーを受けた宮本さんはすでに100%GGBS(高炉スラグ微粉末)置換した舗装コンクリートの社会実装を推進しているため今後の参考とさせていただきます。
400名超が参加する大懇親会
JCI会長「世界の前川」先生(ホソヤンの師匠)から懇親会に先立ちご挨拶があった。
地元に伝わるど迫力の和太鼓が懇親会を盛り上げました。懇親会では宮本さんがこれまでに大変世話になっているコンクリート分野の傑物の方々との再会を楽しむことができました。
「コンクリートをもっと身近に」
宮本さん自身は文系出身という引け目もあってあんまし論文の類の発表には近づかないようにしているんだけど、学会で交わされる素晴らしい技術論については業界内で埋もれさせるのではなくきちんと「伝える」情報発信からの「実装」が大切だと心得て活動しています。せっかく研究した成果だからきちんと形にして社会のお役に立てないとねっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。