2024/04/21
【脱炭素】動画シリーズ第2弾は製造過程で大量のCO2を発生させるセメントを極力用いずに製造するコンクリートについて
動画解説シリーズ今回脱炭素コンクリートシリーズ第2弾ではCO2を大量に発生させて作られる原材料セメントを用いずにコンクリートを製造できればカーボンネガティブだよね、についてのご紹介。
CO2大量発生のセメントを使わないで作るコンクリ
背景にはどのような技術的な裏付けがあるのでしょうかー。。
脱炭素3つのアプローチの①セメント抑制・不使用
真面目にコンクリートのことを顔と名前を晒して説明するシリーズ。今回は今話題となっている脱炭素とコンクリートの関係についてシリーズ第2弾。https://youtu.be/DH-O6NHfi1o?si=gl8L_t7YxsJ75iYk
①セメントを使わない(減らして)コンクリートを作る
今回は"コンクリートにおける二酸化炭素排出を抑制する技術"のひとつについて解説します。それは、二酸化炭素を発生させる元であるセメントを使用しないことでコンクリート製造時に排出する二酸化炭素を抑制しようとする技術です。具体的に何を使って硬化させるのか、ローマ時代にもコンクリートはありました。 そこから紐解いていきます。
ご覧ください。
00:00 二酸化炭素を排出しないコンクリート技術
00:38 二酸化炭素を抑制する3つの技術
02:12 (1)セメントを使わずにコンクリートを作る技術
SCMs/ポゾラン反応/潜在水硬性の活用
ここではセメントの代替品になり得るSCMsとその裏付けとしてのポゾラン反応・潜在水硬性などをご紹介します。
SCMsとは?
補助セメンティング材料 (SCM) は、水硬性または硬化コンクリートの特性に貢献します。
つまり、ローマンコンクリートに象徴されるポゾラン反応や、高炉スラグ微粉末の潜在水硬性などを呈する原材料のことをSCMs(Supplimentary Cementious Materials)とまとめており、特定の環境条件が揃うことでさながらセメントのように振る舞うことが知られている。一般にはジオポリマーコンクリートなどが有名。
ポゾラン反応
火山灰などに含まれているSiO2などと水酸化カルシウムは反応しc-s-hを生成する(硬化する)ことがわかっている。
潜在水硬性
粉に水を与えてもc-s-hの生成(水硬性)は見られないが、アルカリ刺激(水酸化カルシウム)の存在によってあたかもセメントのように固まる反応のことを潜在水硬性と呼ぶ。
次回はCCU混和材料について
次の動画ではすでに我が国では西沢立衛建築設計事務所が手がける東海道新幹線三島駅北口の新ランドマーク加和太建設に採用されたコンクリートで注目されているCCU(Carbon Capture Utilization)について。
関連記事:残コンスラッジ由来のCCU微粉末100kg/m3配合(砂置換)の生コン(結合材は高炉セメントB種、骨材は全量残コン粒状化再生骨材)の大型打設②
「コンクリートをもっと身近に」
ところで、コンクリート大好きな宮本さんですが、こうして「伝える」ことで自分自身の理解も深まったりなどしています。現在ブログ365日3本以上が9年目に突入している宮本さんですが、やっててよかったって、いつも毎日感謝せずにはいられません。この過程で僕たちコンクリートの活躍が埋もれず適正に理解され、そのことでもっともっと貢献の輪が広がれば本望っ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。