2024/08/30
「月産500m3も5,000m3もかかる人員・設備は一緒」「ほぼ無人で動く?」 生コン工場運営ユニット 【ミツア】 (セイア/長岡生コン/JIC)
生コンポータル(株式会社 長岡生コンクリート)が本拠地を置く静岡県東部・伊豆地域では広域での生コン工場運営ユニット(試験室・製造・輸送・配車etcの統合)プロジェクト「マサア」がローンチした。
ほぼ無人で動く生コン工場
なお、本内容については9.11に予定されております JOISキックオフでお披露目を予定していますー。。
運営ユニットプロジェクト会議
宮本さんから時計回りに稲本社長(伊豆共同生コン)、野村勝也社長、吉森支店長、池上さん。昨日(2024/08/29)集合したメンバーは伊豆半島を含む静岡県東部地域でで生コン製造業を営む主要な面々。議題は、運営ユニットによる生コン工場運営の合理化。
月産5000m3でも500m3でもかかる人員や設備はほぼ同じ
台風10号の影響でリモート参加いただいたちょうど画面が固まったタイミングでスクショされたJIC森先生曰く「僻地で月産500m3も製造していない生コン工場も、都心で5000〜10000m3出荷している生コン工場も、工場を回す人員や設備はおよそ一緒」というコメントは象徴的。そして、森先生によれば運営ユニットに業務の一切を統合(委託)するその在り方はすでに認証機関も認めているところであり、特に山間部など生コン生産量の現象が深刻な地域にとっての福音となりそうなプロジェクトであるという。
運営ユニットとは?
ホワイトボードは宮本さんの汚い字と図で示した運営ユニットの概念図。つまり、需要がない時期・地域の工場に人員を配置する無駄を運営ユニット(法人格などの器を検討中)がカバーするモデル。現在生コン工場を運営している大半の人員を運営ユニット所属とすることで各工場の操業(試験室、製造、輸送etc)を事実上運営ユニットに委託する試み。これまでそれぞれ個別で営まれていた運営一切を統合することで最適化を期待し、余剰が生まれた人員をより付加価値の高い領域(例えばコンクリート技術者を求めている分野→例えばセイアさん他)に派遣するなどでトータルで経営の合理化を推進することが期待される。
製造・輸送をリモートで管理
ICC池上さんによれば現在の出荷管理装置は全てリモートで操作可能になっている。運営ユニットが所有するPC1台あれば参画する工場全ての製造設備をリモートで操作できる。無論、輸送・配車についても同様の対応は理論上可能。
試験室も統合「みんなの第2試験室」
なお、このほどJIS Q 17025 認定の試験機関としての道を歩み始めようとしているLab(ナマコンバレー)をみんなの第2試験室と位置付けることで、各工場には養生水槽程度の極々簡単な設備を配置するだけでOK(アムスラーとか値段の張る設備を売っぱらうことができる)となり試験室業務も統合されることで最適化が生まれる。また、参加工場の試験業務のみならず、他社の試験業務や異業種例えば土質試験などもこちらで受注することができるなど期待も大きい。
運営ユニット詳細はJOIS 9.11キックオフで!
試験室Labを中心として輸送(配車)・製造など業務の大半を運営ユニットに集約することで生まれるゆとり時間を各人のプライベートや各社のさらなるビジネスチャンスに配置することが可能。そうした取り組みの詳細については9.11に開催予定のJOISキックオフイベントで!
JOISキックオフイベント 9.11
2.プログラム
1430:開会挨拶 船尾孝好(大阪兵庫生コンクリート工業組合)
1515迄:基調講演「再強コンクリートについて」
1650迄:フリーディスカッション 「JOISの運営方針」他 司会:森政伸(JIC)
(ラボ)
・今すぐ始められる低炭素コンクリートの実践(バルチップ)
・カーボンネガティブ混和材「残コナ」製造方法(白石建設/長岡生コン)
・「目指せグッドデザイン賞グランプリ」人工カラー骨材「ダイナコア」(毛受建材/陽光物産)
(プロダクト)〜集まれシリーズ〜
・集まれ透水性コンクリート(関係先全てにお声がけしますがきてくれるかどうかは不明)/他 残コン造粒材/残コンブロック/先送りモルタル代替材/CLSM
(オフィス)
・SNSを利用した企業イメージアップ戦略(白石建設)
・グッドデザイン賞2025& WOC上海レポート(PUMP MAN、白石建設他)
・「ほぼ無人で動く?」 生コン工場運営ユニット「ミツア」(セイア/長岡生コン/JIC)
・人材開発支援助成金(定額制訓練)活用について(仮)(マル・インシュランス)
(懇親会)
・公開収録「帰ってきた! 残コンさんいらっしゃい!!」
「コンクリートをもっと身近に」
こうした取り組みは世間一般というよりもむしろ業界内向きでシェアされるべき内容だけど、「伝える」やっぱり情報発信が第一歩なんだよねっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。