2024/07/21
【仮説】「アスファルト64.7℃。 CNコンクリートの路面温度は普通の舗装に比べて低いのではないか?」【検証】
静岡県伊豆の国市。ご当地老舗建設業・成和建設さんに実装されたCN(カーボンニュートラル)タイプのコンクリートで施工された「ドットコン」の路面温度と各種舗装材料の路面温度の比較実験が行われた。
やってみました路面温度比較実験 by 成和建設
成和建設で路面温度の比較実験
静岡県伊豆の国市に本拠地を構える成和建設さんは「アスファルト」通常の「コンクリート舗装」そしてCNタイプのコンクリートで施工された「ドットコン」が同時に見学することができる。なお、この度「CNコンクリートの路面温度は普通の舗装に比べて低いのではないか?」という仮説をもとに成和建設さんにより実験が行われた。
関連記事:【静岡】「カーボンニュートラルタイプの 【ドットコン】 で整備した駐車場」成和建設
CNタイプのコンクリートって何?
このところCNツーリズムとしてご当地を賑わしているムーブメントとしてはカーボンニュートラル(①主なCO2排出源であるセメント・クリンカーを抑制②CCU:Carbon Capture Utilization材料を配合③無筋コンクリートとし気中CO2のDAC:Direct Air Captureを期待)コンクリートが広く実装されていること。
関連記事:今は専門家が大半だけどCNツーリズムは広く一般の方にも伝わるコンテンツにアップデートしていきます!
アスファルトの路面温度 64.7℃
これ、裸足で歩けませんね、はい。ちょっとネタバレ感ありますが以前ぶっ飛んだ大学教授でお馴染みホソヤンこと細田暁先生(横浜国立大学)のデモンストレーションを以下にご案内します。
アスファルトは熱すぎて裸足で歩けません
こちら多少大袈裟気味に笑デモしていただいているが、これが大学教授の裸足ではなく愛犬や愛猫の足や比較的低い位置にあるお子さんやペットの顔だったとしたらどうでしょう。なお、アスファルト舗装の場合打ち水しても正直「ロウリュかっ」状態になる。
通常のコンクリートそれでも 56.6℃
一般にコンクリート舗装はアスファルト舗装の「黒舗装」に対して「白舗装」と呼ばれ路面温度は低いとされているものの、それでも56.6℃(▲8℃)はとてもじゃないが裸足で歩きたいとは思えない水準となった。
いよいよ真打CNコンクリートは??
「・・・。」(絶句)。
42.5℃ あれ? 見間違い?
この結果が成和建設の佐藤専務からもたらされた際に宮本さん二度見してしまった。いや、三度見か四度見くらいはしたかもしれない。だって、「アスファルトに比べて20℃も低い」んだもん。体温とまではいかないが、それでもこの温度ならお風呂ならちょっと我慢すれば入れるくらいだし、逆にサウナだったらクレーム入れたくなるくらいの温度域である。あまりに驚きかつ感激してしまいなかなか寝付けずNetFlixでおすすめ表示されていたLEONを見始めたら止まらなくなって最後まで見ちゃって今猛暑の中調子が悪いくらいの感動をありがとう。
「オワコン」(多孔質)にすればさらに!
例えばそんなCNコンクリートを写真のように粒状化させいわゆる「オワコン」にした場合水や空気の流通が起き、表面積もその分増えるため仮に打ち水なんぞしようものなら土とか裸の地面よりも温度が下がるのではないか。宮本さん、CNコンクリートの本当の価値は温室効果ガスの排出を抑制することではなく、路面温度を裸の地面よりもさげ地球を冷ますことなのではないかと興奮を禁じ得ない状態が続いている。ありがとう、佐藤専務。
コンクリート実務家のサロンJOISで検証を続けます
今後コンクリート実務家らのオンラインサロンJOISでは引き続き比較検証を行いcnコンクリートとりわけ造粒ポーラスコンクリート(オワコン)としての路面温度がアスファルトなど舗装の大半を占める材料に比べてどれだけ地球温暖化の抑制に貢献できるかを探っていく見通しだ。
関連記事:【衝撃】「アスファルトに対して散水したオワコンは 【20℃超】 路面温度が低下した」
「コンクリートをもっと身近に」
毎日毎日仕事したりブログ3本書いたり動画撮影してたりするとふとした隙間にとんでもないことが起きたりするよね。そんな現場の価値を細大漏らさず「伝える」「伝わる」情報発信を通して地球温暖化問題にも貢献できるのがコンクリなのさっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。