2023/12/27
人口減少や超高齢化にあって新しい施設管理 「残コン」と里道や残地の「防草」「排水」をつなげる実験が始まってます #1
熊本県玉名市。いずれの市町にとっても問題となっている「残地」「里道」と「残コン」をつなげることでソリューション「防草」「排水」になるという仮説を検証(実践)に移しYNUらによって理論(マニュアルや基準類)として整理されていくまでのドキュメンタリー。
熊本県玉名市の残地・里道・残コン
縁もゆかりもなかった玉名市で起きていることは宮本さんの故郷伊豆の国市でも同様の問題となっていますので、今後の進捗から目が離せませんー。。
熊本県玉名市訪問
有名人木下さん(キノさん)が在籍する熊本県玉名市はなんと韋駄天・金栗四三ゆかりの土地。ここでは以前より紹介しているように「残コン」というコンクリート産業の問題と「防草」「排水」といった高齢化・人口減少社会における施設管理をつなげる取り組みがHAYN隊(隊長・細田暁先生)と共に繰り広げられている。
関連記事:【熊本】「産官学が 《共に成長する》 玉名発の超高齢化・人口減少社会におけるコンクリートのあり方とは」玉名市
里道・残地という問題
『里道』とは 里道とは、道路法が適用されない法定外公共物の1つで、古くから道路として利用されていた土地のことです。 公図上に赤色で着色することが義務づけられていたことから赤線や赤道とも呼ばれます。(引用:ウィル不動産販売)
「残地」とは、残された土地部分、後回しにされた土地部分またはあやふやのままの土地部分といったイメージでしょうか。 「残地」は、法務局にある、比較的古い地積測量図の中に出てきます。 具体的に言うと、土地を2筆に分筆する際は、地積測量図を作成して分筆登記を申請します。(引用:三井住友トラスト不動産)
都市計画用語「里道」または「残地」の管理(防草・排水など)は人口減少・超高齢化社会(担い手不足)において日増しに深刻な問題として顕在化しているという。地元経済を循環させる全ての登場人物(行政、建設業、生コン工場その他)が連携してその問題を「残コン」から解消する取り組みの検討が進んでいる。
既往のソリューション「防草シート」「吹付」など
防草シートは紫外線劣化など数年で何もなかったかのように突き破る雑草はよく知られているところ。
モルタル吹付は機械などの調達が困難を極めコストも嵩む。
地元の「残コン」を「オワコン」に
木下さんが実験フィールドとして想定している官地は夏になれば繁茂する雑草は害虫の温床ともなる。木下さんらの発想は地元生コン組合で発生する「残コン」を造粒ポーラスコンクリート「オワコン」の原材料として防草材料として適用しようとするもの。
土佐屋生コンとスモールスタート
写真右から土佐屋生コン力石(ちからいし)さん、YNUエブサさんにヤンさん、玉名市キノさん。生コン工場の静脈「残コン」処理について現場でじっくり力石さんのレクチャに耳を傾ける。まずは、土佐屋さんと玉名市だけでスモールスタートとなった。
次はいよいよ残地法面に「オワコン」施工
こちらが玉名市が管理する残地の法面を「オワコン」適用の舞台として用意された。
「コンクリートをもっと身近に」
彼らは本当にかっこいい。素晴らしい。だけど、知られていなければ、その貢献も「当たり前」としてありがたみを感じてもらえない。本当はあらゆる産業の中で最も土木やコンクリートってのは人々にとって役に立っているっていうのにねっ。引き続き、もっと身近に感じてもらえるよう「伝える」情報発信に勤しむよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。