2023/07/31
「生コンポータルが迎えたグレートリセットについて」(週刊生コン 2023/07/31)
生コンポータルでは現在オワコンに用いるY弾(オコシコンの素)や残コンソリューションに用いられてきたre-con zero evoに関してグレートリセットを迎えている。
生コンポータルのグレートリセット
B材を用いない「オワコン」
必須とされていたB材(二酸化アルミニウムナトリウム)がなくとも出来上がる「オワコン」であることから、re-con zero evo B材の成分変更(あるいは使わない)が事実上可能と判明した。
関連記事:【茨城】「B材(二酸化アルミニウムナトリウム含有)抜きで試作。変わらないですね、オワコン」大里ブロック工業
B材(二酸化アルミニウム)の変更
MAPEIでは日本国内の二酸化アルミニウムナトリウムの区分変更に呼応して新B材の開発に着手した。
セルドロンから撤退
なお、長年残コンstや残コンリサイクルに実装を検討するために出資していたグロースパートナーズだが撤退を決めた理由は残コンstに造粒材を使わなくてもいい技術が開発されたから(後述)。
関連記事:「セルドロン【残コン造粒材】としての取り扱いは見送り。re-con zero evoは【オワコン】製造向けに一本化」
特許出願
さらに、粒状化骨材に上澄水を散水乾湿繰り返しを行うことにより炭酸カルシウムを得る技術に関して特許出願ずみ。
関連記事:「炭酸カルシウム粉体の製造方法」(230-7044) 出願番号:特願2023-122422 出願日:令和5年7月27日
粒状化(造粒)材料を用いない残コンst
10年超の歴史を有する残コンstはいよいよ薬剤を用いることなく粒状化骨材を製造するステージを迎えた。
関連記事:薬剤を用いない粒状化再生骨材の生産プロセス(残コンステーション/ロスコンステーション)
グレートリセットとは?
さようなら、セルドロン。
「コンクリートをもっと身近に」
グレートリセット、いい言葉だよね。断捨離ともいうのかもしれないね。こいつら、だめだな、って思ったら、思い切りよくリセットボタンね。うん、その度に、うまくいってるからね、これまでも、そして、これからも。
オワッコーン‼︎
Windowsにおける最適化みたいなことですね。不要になったご縁は、より成果を上げる生産性の高いセグメントにお引越しってことなんですねー。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。