2023/10/30
「生コンキャンプでは生コン工場にとってのソリューションとプロダクトが生まれる」(週刊生コン 2023/10/30)
先週1週間を総括する月曜定例の「週刊生コン」。生コン工場らと共に営む生コンキャンプでは結果的に生コン工場にとってのソリューション(残コンなどの問題解決策)とプロダクト(「オワコン」「オコシコン」)が自然と生み出されより良い生コン業態が進化している。
生コンキャンプ1週間の振り返り
東奔西走、あちこちで展開されている生コンキャンプでは、生コン工場らにより主体的により良い生コン業態が模索されているようですー。。
より良い生コン工場のあり方は自分たち自身で
こちらの「オワコン」(造粒ポーラスコンクリート)。
この「オワコン」は液体タイプの「オワコンの素(Y弾)」で製造されたもの。生コンキャンプでは生コン工場にとってのソリューションが続々と生まれている。
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普段捨てているものだけでできる流動化処理土「イワモル」
生コンキャンプで生まれた流動化処理土「イワモル」は特段の設備投資が不要でありながら、回収(粒状)骨材やスラッジ(上澄)水など普段捨てているものだけで製造が可能。「イワモル」に取り組むことで自然と残コン問題が解決されるようになっている。
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「生コン」よりも仕上げが早いということは??
こちらの「オワコン」の現場ではちょうどお隣さんで生コンによる土間コンの施工が行われていた。「オワコン」は敷き均し直後から仕上げができるのに対して、土間コンは余剰水が乾燥するまで待ちが発生する。「オワコン」なら生コン工場が比較的ゆとりのある時間帯(午後や夕方)でも十分仕上がるため、生コン工場にとって(もちろん、工事業者や消費者にとっても)都合がいいことがわかる。
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出張生コンキャンプ(プロダクト)
「オワコン」や「オコシコン」(写真)などのプロダクトに興味・関心のある生コン工場向けには導入を円滑に進めるために「出張生コンキャンプ」が行われている。現地の取引先工事業者や生コン工場を招いて見学会仕立てで製造・施工を体験することで、その後「オワコン」「オコシコン」を営業品目として加えることになる。
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出張生コンキャンプ(ソリューション)
無論、「オワコン」「オコシコン」「イワモル」などのプロダクトのみならず、残コンst(残コンを原石と捉えて製造されるCCU・骨材や微粉末)のようにソリューションの実装についても、出張生コンキャンプでは行われている。
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入り口(ソリューション)と出口(プロダクト)展開
こちら、「オコシコン」製造に用いられる「おこし材」投入の様子。生コンキャンプではプロダクトを出口、ソリューションを入り口と位置付け、生コン工場らとともに両輪での技術開発を行っている。
「コンクリートをもっと身近に」
結局僕たちは生コン工場だから、生コン工場を主語として物事を語っていくべきだと思うんだ。何も、今から、IT企業を目指すわけでもないからね。冷静に物事を見つめていきたいと思います。それが、生コンキャンプの役割です。
オワッコーン‼︎
「庭コン」は一般の人や法人にとってのコンクリートの窓口。「生コンビニ」は工事業者さんにとっての入り口。そして、「生コンキャンプ」は生コン工場やコンクリートに関わる方々にとって開かれている場所、ということですー。。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。