2024/08/29
日本建築学会大会 2024 【再生骨材・再生コンクリート】 レポート
今年の建築学会は東京お茶の水にある明治大学駿河台キャンパスが舞台となった。 再生骨材・再生コンクリート関係の発表に参加したが会場内は大体トモダチ的な感じであり残コン歴24年の宮本さん感無量の内容となった。
建築学会大会2024 再生骨材・再生コンクリート(1) (2)
建築学会大会2024 明治大学
地味に宮本さんの出身校(文系ですが)でもある明治大学で今も開かれている建築学会大会2024を今回は土木学会と重ならなかったこともあり(土木学会は来週から)宮本さん今年は参加することができました。
構造体コンクリートへの適用を指向した再生骨材コンクリートの室内試験
我らがサンコンさんの発表。写真は美しすぎるコンクリート主任技士でお馴染み吉田美香さん撮影。「撮影禁止」とあったので宮本さんですら控えていたのだが吉田美香さん、さすがっす、さすが主任技士。もしかしたら、土木学会や材料学会も「撮影禁止」ってなってたのかもしれないが、宮本さん知らずにバシャバシャ写真撮ってガンガンブログにあげてました。禁止だったとしたらこの場をお借りしてお詫び申し上げます。
スランプフローで管理する再生骨材コンクリートMに関する基礎的検討
写真右手は生コン業界における再生骨材コンクリートのエース東京テクノの松田さん。再生骨材M のフロー管理について研究することで再生骨材コンクリートそのものの汎用性を底上げを企図したもの。会場内ではサンコンさんと並びガンガン質問をされていてその存在感を示されていた。
再生骨材コンクリートの現状に関する実態調査
以前はACRACのWEBに表示されていたグラフは今は見つけることができず、学会で発表されていたデータは2021年までの製造・出荷推移だったがリサイクルが総論では求められているにもかかわらずいまだに減少傾向に拍車がかかっており「指針の改訂や低強度域での利用促進(規制緩和)」などが提案されていた。(出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00175/111000005/)
「全国に分布する生コン工場をきちんと使うモデルを」(サンコン)
なお、質疑応答の中でサンコンさん(大阪兵庫)からは「せっかく全国に分布している生コン工場という既往のインフラがあるのだからそれを活用しない手はない。そもそも、リサイクルが求められているのに生産量が減少し続けるというのは何か根本原因があるはず。ACRAC会員内だけでの閉じた研究・開発・製造・出荷を見直しオープンな産業構造にシフトしなければならない時期に来ている」というニュアンスの(笑)ツッコミがあり、宮本さんも心の中で「そうだそうだ」と拍手喝采をしておりました。いつの間にかWEBからは消去されている製造・出荷が減少している現実を示すグラフなど当事者らにとっては都合の悪い現実を隠蔽するのではなくきちんと公にしその現実を踏まえた上で行動に移していかなければいつまで経っても再生骨材コンクリート(コンクリートのサーキュラーエコノミー)は実現しない。というニュアンスの(笑)サンコンさんのツッコミを聞いていて宮本さん激しく同意いたしました。
粒状化再生骨材およびそれを用いたコンクリートの諸性状に関する実験的研究
明治大学小山明男研究室(大学院)所属の安田さんは生コンポータルに何度も足を運んでくれた研究者。「まさか、宮本さんがいらっしゃるだなんて、緊張します」とご挨拶をかけてくれて有頂天になった宮本さん、可愛い後輩(宮本さんは文系ですが)の研究発表を熱心に拝聴いたしました。 残コン24年目の宮本さんにとってもとても参考になるダイナミックな発表内容で将来を嘱望される研究者に育って宮本さんもご満悦です。
お勉強の後は実践! JOIS 9.11キックオフでお待ちしてます!
左からサンコンさん(大阪兵庫)、吉田美香さん(白石建設)、宮本さんは宮本さんが学生時代に通っていた喫茶店さぼうる(神保町)で。
JOISキックオフイベント 9.11
2.プログラム
1430:開会挨拶 船尾孝好(大阪兵庫生コンクリート工業組合)
1515迄:基調講演「再強コンクリートについて」
1650迄:フリーディスカッション 「JOISの運営方針」他 司会:森政伸(JIC)
(ラボ)
・今すぐ始められる低炭素コンクリートの実践(バルチップ)
・カーボンネガティブ混和材「残コナ」製造方法(白石建設/長岡生コン)
・「目指せグッドデザイン賞グランプリ」人工カラー骨材「ダイナコア」(毛受建材/陽光物産)
(プロダクト)〜集まれシリーズ〜
・集まれ透水性コンクリート(関係先全てにお声がけしますがきてくれるかどうかは不明)/他 残コン造粒材/残コンブロック/先送りモルタル代替材/CLSM
(オフィス)
・SNSを利用した企業イメージアップ戦略(白石建設)
・グッドデザイン賞2025& WOC上海レポート(PUMP MAN、白石建設他)
・「無人で動く?」 生コン工場運営ユニット「ミツア」(セイア/長岡生コン/JIC)
・人材開発支援助成金(定額制訓練)活用について(仮)(マル・インシュランス)
(懇親会)
・「帰ってきた! 残コンさんいらっしゃい!!」公開収録
理論のお勉強をした後は実践を! 来たる 9.11に大阪で開催されるJOISキックオフイベントでは実際に生コン工場や建設現場で適用した場合の経験他を共有予定。
「コンクリートをもっと身近に」
大切なことはお勉強で終わることなく実践に変換すること。そのためにも「伝える」情報発信を通して一般にも馴染みの存在にコンクリートをしていくことが大切ですっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。