2024/07/01
イノベティブなコンクリートが社会実装を果たすための条件が揃った(週刊生コン 2024/07/01)
毎週月曜日の3本目のブログお約束は「週刊生コン」として前週の動きを総括する。神戸砲から始まった1週間、各種イノベティブなコンクリートはいよいよ見出される場所(市場)を獲得し動きも活発化している。
週刊生コン(2024/07/01)
JOISでは今後も各種イノベティブコンクリートがきちんと社会実装を果たすべく市場開拓に取り組んで参りますー。。
コンクリート新聞の神戸砲!資源循環・脱炭素が始まる
老舗コンクリート専門誌コンクリート新聞の1面トップを飾ったのは生コン組合という公的な組織がこれまでタブーとされてきたJIS外品を公式に取り扱うことを表明する内容。消費者の安心・安全を守る立場のJIS規格が一方でイノベーションを阻む作用が指摘されている中で日本最大規模の生コン組合のこの発表の意味は大きい。
関連記事:脱炭素・資源循環の扉を拓くのは【非JISコンクリート】です
JISに縛られないコンクリートの挑戦
レディミクスとコンクリートに比べると自由度が高いことがわかっているコンクリート二次製品製品の分野では大阪広域が表明するような残コン由来の生コンクリートの採用が始まる。この7月2日には伊豆の国市大仁地区で実装実験が予定されている。
関連記事:【残コン】をかすがいに始まる【製品】と【生コン】の《トモダチ作戦》でCNコンクリートの循環が始まる
残コンが未利用資源として公式に認知された(JOIS)
一連の動きはコンクリートの実務家らのオンラインサロンJOIS(Japan Out of Industrial Standard)らが推進する「残コン」がいよいよ未利用資源として公式な認知を獲得したことを意味する。
関連記事:残コン高度利用JIS外コンクリートの市場が公式に拓かれました(月刊残コン Vol.83)
研究開発がいよいよ意味のあるものとなっていく(前編)
JIS外品の市場が整備されることはすなわちこれまで JISが制約条件となっていた各種イノベティブなコンクリートの社会実装がそれだけ前進することを意味する。
関連記事:「そりゃ、コンクリートぞな、もし」コンクリート工学年次大会2024(松山) 前編
研究開発がいよいよ意味のあるものとなっていく(後編)
ポテンシャルは世界一な日本のコンクリートがいよいよ活躍の場(市場)を自ら開拓し資源循環・脱炭素社会への貢献について国際的なリーダーシップを発揮することになるだろう。
関連記事:「そりゃ、コンクリートぞな、もし」コンクリート工学年次大会2024(松山) 後編
JOISで広げようコンクリートのイノベーション
コンクリート実務家らのオンラインサロンJOISでは日夜交流やアウトプットが創造されている。
「コンクリートをもっと身近に」
これまで「報道されました、注目を集めました、売れませんでした」が続いてきたコンクリート業界にいよいよ革新がもたらされたようですっ。これまで宮本さんたちも、ポーラスコンクリートや残コンの高度利用に勤しんできたけど、いよいよそんな取り組みが舞台を得たってことだよねっ。これからも「伝える」情報発信に勤しむよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。