2023/10/14
【岡山】「いよいよ製造・出荷が始まった 《2×3コン》 は生コン屋さんなら製造できます」
岡山県岡山市。白石建設ではいよいよセメントを極限まで減らし、回収骨材100%、スラッジ水で製造する「2×3コン」の製造・出荷が本格化している。
生コン工場ならどこでも練れる! 2×3コン
2×3コン
岡山県の白石建設ではこのほど2×3コンの出荷が始まっている。
2×3コンの初期強度結果
見る人が見れば驚きの通り。3日強度で10N/mm2という水準は通常高炉セメント系では考えられない。こちらは、BB100パーセントだが、2x3の3がBB、2が高炉スラグ微粉末にした場合でも、2日強度で7N/mm2を達成している。
スラッジ水が有効
2×3コンの練り水は飽和水酸化カルシウムであり、セメントや微粉末など固形分を含んだスラッジ水。アルカリ供給源として有効。
回収骨材もアルカリ供給
フィルタープレスやトロンメルを備えている工場なら必ず発生する回収骨材もスラッジ水同様にアルカリ供給源として有益。
オワコンとかJIS外生コンなら直ちに2×3コン
なお、2×3コンは当面JIS A 5308(レディミクストコンクリート)に規定されないコンクリートとなるため、「オワコン」や「捨てコン」など非構造体コンクリートでの適用となる。
毎日15m3製造出荷大人気!2×3コン
この脅威の強度結果は関係者らを騒然とさせている。そんな、2×3コンは毎月300m3の製造・出荷を見込んでいるという。
「コンクリートをもっと身近に」
いやー、こうやってセメントを極限まで減らして、残コン由来の骨材(回収骨材)をふんだんに使ってもこれだけの強度発現が見られるんだから、「やってみる」が一番重要な要素だってことだよねっ。こうしちゃいられないっ。僕たちも「ヌテコン」の製造・出荷を頑張ろうっ。
オワッコーン‼︎
いろんな生コン工場さんがおられますから、回収骨材なら2×3コン、粒状骨材ならヌテコンという使い分けをご推奨していまっす。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。