2024/04/19
西沢立衛事務所が手がける三島駅前新ランドマーク【加和太新社屋】外構に採用された脱炭素・資源循環コンクリート打設 「次回は26日金曜日!」
静岡県三島市。世界でも初となる残コンCCU混和材100kg/m3配合生コンクリートの打設から一晩あけた加和太新社屋を訪ねた。なお、本現場で採用されている混和材料はCPコンクリートコンソーシアムの主幹事会社・安藤間からは「こんなもんCPコンクリートでもなんでもない。研究する価値など全くない」といったニュアンスの見解が示されている。
世紀の生コン打設から一夜明けた加和太新社屋
(※注釈:一連の表現は現場で元請けから得た情報をもとにした宮本さん自身の意見でありGI基金関係者らから得た情報などでは断じてありません)
脱炭素・資源循環コンクリートの大型打設終了
昨日(2024/04/18)三島駅前の新ランドマーク加和太建設新社屋外構に採用された脱炭素・資源循環コンクリートの初日は見事無事終了となった。
関連記事:残コンスラッジ由来のCCU微粉末100kg/m3配合(砂置換)の生コン(結合材は高炉セメントB種、骨材は全量残コン粒状化再生骨材)の大型打設②
「金ゴテはしんどいかもしれない」
こちらの土間コンクリートの仕上げは刷毛引き仕上げとなったため顕在化しなかった問題としては「金ゴテはしんどいかもしれない」という実際に仕上げ作業に携わった方からのコメントに象徴されている。
「金ゴテしんどい」その理由としては残コンCCU混和材料が砂置換とはいえ100kg/m3配合されていることから粉体量が過剰となりブリーディング(余剰水)が発生しなかったことが考えられる。
加和太新社屋外構駐車場部分は初日の打設で半分終了となった。なお、次回は残り半分を4月26日に金曜日に予定している。
野口貴文先生も注目する残コンCCU混和材
残コンスラッジ由来のCCU微粉末100kg/m3配合(砂置換)の生コン(結合材は高炉セメントB種、骨材は全量残コン粒状化再生骨材)の大型打設初日は無事終了となりました。
微粉末が砂置換で100kg配合されていることもあり、施工上の課題がいくつか浮き彫りになっています。これからの資源循環・脱炭素コンクリート時代の幕開けに臨みこちらの現場では多くの気づきを得ることができそうです。(宮本さん)
業界をリードする方々が居並ぶLINEチャットグループ「残コンさんいらっしゃい!」では「施工上の課題」についての気づきについて共有を行なった。すると、宮本さんが敬愛してやまない野口貴文先生からご指名でご質問を頂戴した。
可能な限りお調べしてご報告します
粉末度は?粉末はどのように置かれ、どのくらいの間大気に接触していましたか?また、その時の温度・水分状態は?CO2固定量の分析方法は?など、皆様もたぶん知りたい情報です。可能な範囲で教えてください。(野口先生)
とても光栄なことに宮本さんが敬愛してやまない建築コンクリートのドン野口先生から、グループチャットで興味・関心をお寄せいただいた。宮本さん、脱炭素とかちょっとよくわからないないこともあるので「こんなもんCPコンクリートではない」と断定されていたCPコンクリートコンソーシアム主幹事会社安藤間の担当者・白岩誠史さんにメンションをして説明を求めたが、以前のDMの時と同様に既読スルーとなった。もしかして、スマホをアクティブ状態で充電したままどこかに置き忘れたのだろうか。そのため、当該コンクリートの開発・実装に多大なるご協力をいただいた大阪兵庫生コン工組と大成ロテックには引き続き野口先生からのご質問にお答えすべくご協力を仰ぎできる限りご案内する予定だ。
1日たった資源循環・脱炭素コンクリート
西沢建築設計事務所が手がけたことで話題となっている加和太新社屋の外構駐車場は今月26日を持って全体が脱炭素・資源循環コンクリートで舗装されることになる。
(※注釈:一連の表現は現場で元請けから得た情報をもとにした宮本さん自身の意見でありGI基金関係者らから得た情報などでは断じてありません)
次回は4月26日!
なお、次回26日に向けてサイロにはCO2を130kg/t固定したスラッジ微粉末の貯蔵作業が始まっている。こうしたプロセスも最適化が求められる。
「コンクリートをもっと身近に」
脱炭素とか資源循環ってなるとただでさえ専門性が高くてとっつきにくいコンクリがますます遠い存在に感じられるかもしれないけれど「伝える」情報発信を通して埋もれさせないことが大切だよねっ。
オワッコーン‼︎
(※注釈:一連の表現は現場で元請けから得た情報をもとにした宮本さん自身の意見でありGI基金関係者らから得た情報などでは断じてありません)
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。