2024/01/13
「残コナと残コン粒状細骨材を用いた 【CNオコシコン】 の開発」白石建設・陽光物産
岡山県白石建設(生コン製造)にて昨日(2024/01/12)張られた生コンキャンプに陽光物産ほかが集まり残コン由来の骨材や微粉末を分散材(媒体)と捉えて高度利用されたCNタイプのおこし材(CNオコシコンの素)の開発・検討が行われた。
CNオコシコンの開発
「おこし材」の改良検討
陽光物産から示された実験計画書。白石建設武南さんの発案として既往の「おこし材」(オコシコンの素)に含まれる高炉スラグ微粉末(分散材・媒材としての側面)をプラント計量してその分を例えばCCU(Carbon Capture and Utilization)材料に置換したポーラスコンクリート「CNオコシコン」の開発が陽光物産らと共同で検討された。
本邦初公開! これが「おこし材」のコアパウダー
「おこし材」の有効成分(オコシコンをオコシコンたらしめるための要素)があまりにも微小ということもありこれまでも高炉スラグ微粉末や細粒などとブレンドすることで分散性を保全してきた。その、高炉スラグや細粒に変わる何かを脱炭素文脈で検討する試み。
分散材・媒材としてのCCU
こちら、「残コナ」はスラッジケーキを原材料として生成されたパウダー。豊富に含まれる水酸化カルシウムはCO2と反応することで炭酸カルシウム(CCU)とすることができる。
こちらは、残コンを粒状化させ分級して得られた細骨材は「細粒」としての機能の他にこちらも同様に豊富に含まれる水酸化カルシウムにCCUとしての役割を期待している。
炭素量分析から残コン由来の骨材や微粉末には豊富な炭酸カルシウム(CO2固定の証)が確認される。CNおこし材を投入すればそれだけ脱炭素と言える。「残コンを高度利用して排水を削減するだけでなくCO2を大量に固定したCCUを得る」
「CNオコシコン」の製造
その場で試作された「CNおこし材」にはコアパウダーに2種類のCCUがブレンドされている。
ベースコンクリートにそのまま投入・撹拌してCNおこしコンは製造される。
比較検証施工実施
左・おこし材を入れていないベース配合、右・CNおこし材を投入されたCNオコシコンの比較施工実験の様子。施工性に大きな違いは感じられない。
写真ではわかりにくいかもしれないが、ブランク(左)に対してCNオコシコン(右)の色合いが明るい。
つまり、CNおこし材により付与された粘性により空隙の輪郭が詰まることで見た目が明るくなっている、と推察された。
乞うご期待! CNオコシコン リリース間近!
「CNオコシコン」開発に協力くださった技術者(お名前失念)はシベリアンハスキーを祖父に持つという。彼や親戚のおじさん(?)などの手によりいよいよ脱炭素時代のポーラスコンクリートCNオコシコンのリリースが近い。
「コンクリートをもっと身近に」
今日は危険物乙4の受験を終えて帰途についた中央線からブログ書いてます。なんというか、実に手応えが薄いというか既視感の得られない設問というか、(もちろん、会場にはタクシーで乗り付けて退室可能時間となったらいの一番に退室という自分ルールは守りました)。不合格ならそれはそれとして諦めて、2級フィナンシャルプランニング技能士や採石業務管理者の勉強に集中しようっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。