2023/08/09
「ご注意ください! 【残コン粒状化】には残コン以外のマテリアル(セルドロンやre-con zero evoなど)は要りません!!」
岡山は白石建設で行われた実験は、スラッジ粉(残コンから得られたスラッジケーキを加工して得られたパウダー)を造粒材と見立てて残コン(生コン)を粒状化させるというもの。「いいですか、みなさん。 【残コン粒状化】には残コン以外のマテリアル(セルドロンやre-con zero evoなど)は要りません!!」
残コンを残コンで粒状化?!
残コンBefore
実験に供された実際の残コン。30−15−20(N)を「残コン」として設定した。
こちら、流動性を帯びた「残コン」にこの後「残コンから得られたスラッジ粉」を「造粒材」と見立てて振りかけるという実験。
スラッジ粉とは?
こちらはスラッジケーキから得られたスラッジ粉(混和材としての利用を探求している)を造粒材として見立てて残コンに加える。
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見た目、「セルドロン」と全く一緒。使用量は一体どのくらいだろうか。
残コンの粉を残コンに振りかけると?!
セルドロンよりも少ない量で残コンはたちまち粒状化した。
残コンリサイクルには余計なものは要らない
残コンに残コンを入れて「パラパラ」(粒状骨材)となった残コン。
【結論】残コン造粒材など必要ありません
生コンポータルではこれまで20年以上造粒材(re-con zero evoやセルドロン)を用いた残コンリサイクルに携わってきたが、「灯台下暗し」残コンで粒状化はできてしまったという境地に辿り着いた。
で、こうも思うわけ。もしも、このスラッジ粉で「オワコン」(造粒ポーラスコンクリート)が作れたら、造粒材としても有益だけど、貴重なアルカリ刺激材としても期待されるし、セメントの使用を取りやめることもできそうだしさ。もちろん、普通のコンクリートに混和材とかフィラの役割を期待して用いることもできるし、とっても今後が楽しみな実験でした。
オワッコーン‼︎
灯台下暗しを文字通りいくような結果でしたー。残コンを造粒させるのに必要なのはなんと残コンでした、というblgでしたー。。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。