2023/07/19
「不良(密度・吸水率)にとっての少年院(更生施設)?! 残コンstと上澄水水炭酸養生の可能性」
上澄水吸水経過実験
・100mlを10回 与えた状態の物になります。
・10回では、変化は見られませんでした。
・粗骨材は、材の表面よりバットの側面の方がカルシウム分が付着しており、"吸水・付着している"と言うより、バット上で水が蒸発しているだけの様な感じでした。
大きな変化が出るまで、引き続き上澄水を与えてみます。
(共有:すずきひゆう)
上澄水炭酸化実験(バージン骨材)
G骨材炭酸化結果
G骨材1tにつきおよそ30kg程度のCO2が活用されていることが証明されている。このことから、よりCO2濃度の大きい環境(炭酸養生槽的なもの)でのさらなるCO2固定が期待されている。
関連記事:「生コン1m3あたり50kgものCO2を固定・利用している粒状化再生骨材」
バージン骨材ではどうかな?
上澄水吸水経過実験
・100mlを10回 与えた状態の物になります。
・10回では、変化は見られませんでした。
・粗骨材は、材の表面よりバットの側面の方がカルシウム分が付着しており、"吸水・付着している"と言うより、バット上で水が蒸発しているだけの様な感じでした。
大きな変化が出るまで、引き続き上澄水を与えてみます。
(共有:すずきひゆう)
粗骨材
10回の上澄水による乾湿繰り返し養生が実施された砂利。
同砕石。砂利も砕石もひゆう君のレポートの通り見た目に大きな変化は見られない。
細骨材の方が期待がもたれる?
山地山北の砂。
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こちらは富士川産。見た目にはわからないものの、表面積から考えれば確実に炭酸化の効率は細骨材が有利。なお、この時点で成分分析を予定している。
つまり、粗悪な骨材の方が理想的?
手前が未処理の粒状化骨材(G骨材)と処理済み(奥)には明らかな見た目の違いが見られる。吸水率・密度などが粗悪(吸水率は大きく、密度が小さい)な方が炭酸化にとって有利であることが窺われる。(写真:西松建設技術研究所中村さん)
残コンst と 上澄水 で粗悪な骨材蘇らせよう!
例えば、粗悪(吸水率が大きく密度が小さい)骨材を残コンstで残コンの曝気乾燥材料として用いることでセメントペーストが表面を覆いG骨材となり、さらに上澄水散水をすることでCO2を利用して密度・吸水率が改善するならば、新たな骨材加工技術としての進化も期待される。
残コンを奪い合う時代が必ずやってくる
先日開催された残コンst&上澄水養生の説明会には全国から50名の参加があった。資源枯渇が深刻な地球において動脈のみならず静脈においても重要な役割が期待される生コン工場。
「コンクリートをもっと身近に」
しかし、これまでダメだったことが残コンや上澄水といったこれまで捨てていたものと組み合わせるだけでヨイになるんだから面白い。実に面白い。極めて面白いねっ。
オワッコーン‼︎
資源枯渇で砂マフィアが暗躍する時代。今まで使うことができなかった砂や砂利・砕石が生コンのようなより付加価値の高い分野で用いられるようになればきっと大勢の人たちが喜んでくれるはずですー。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。