2024/02/25
【残コンは砂金】「 誰もが招かれ必要とされる場所で起きている技術開発」(月刊残コン Vol.79)
およそ全ての生コン工場にとって忌むべき厄介者でしかなかった「残コン」が資源循環・脱炭素の追い風を受けて誰もが欲しがる「砂金」のように価値を発揮する時代がもう見えてきた。 誰もが招かれ必要とされる安心な場所だからこそ生まれる創発型技術開発。(月刊残コン Vol.79)
残コンの夜明けはもう間近
残コナプラント投入で作っちゃおうよCLSM「イワモル」
単位残コナ量を80〜120kg/m3をプラント投入(あるいはサイロからの供給)とSCMs50kg(高炉スラグ微粉末や高炉セメントB種など)と残コン由来の骨材(回収/粒状化)、上澄水で製造するCLSM「イワモル」の製造実験が白石建設で行われた。全て、SCMsを除けば全て残コン由来の資源循環コンクリートはあらゆる生コン工場で製造可能。
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資源循環・脱炭素コンクリートの社会実装の鍵は生コン工場との連携
これまでの技術開発のようにゼネコンや研究機関の人員のみではなく、社会実装の担い手である生コン屋さんやポンプ屋さんを中心に据えたあり方が本当に「売れる」つまり「社会実装」が可能なコンクリートを生み出す。
関連記事:「これからのコンクリートの研究は生コン屋さんと繋がってるか否かが成否を分ける」
誰もが招かれ必要とされる安心な場所
テクノクラシーな技術開発、つまり権威をいただきに据えた階層的で選民的なこれまでのあり方ではもう循環は生まれない。誰もが招かれ必要とされる安心な空間だからこそさまざまな人たちの才能やエネルギーが解放されイノベーションは自然発生(創発)を見る。
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いとも簡単にすごいことができちゃう
誰もが招かれ必要とされる安心な場所だからこそ参加者全員の想いや情熱が解放され階層に妨げられ減衰することなくすごいことが起きちゃう。そんなことを改めて気付かされた生コンキャンプだった。
関連記事:思いつきで実機(BPとポンプ車)を用いてのフィールド実験ができる
地元 #世界一有名な半島 でも始まる
地元伊豆の国市建設のドン土屋建設土屋昭専務自ら「オワコン」施工。昨年より各地の地方公共団体での採用が進んでいる「オワコン」(資源循環・脱炭素を意識したコンクリート)はいよいよこの度生コンポータルのお膝元伊豆の国市の建設業協会青年部の方々向けの交流会が実施された。 現地で実際にインフラや防災に携わる技術者らの協力があってこそコンクリートに求められる資源循環や脱炭素が動き出す。
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「生コンキャンプ」で残コンを砂金に
資源循環や脱炭素を意識した「残コン」の高度利用や非JISコンクリートの製造・施工に関する技術開発ではこれまで生コン工場にとっての厄介者でしかなかった「残コン」を「砂金」と捉える技術開発が盛んに行われている。
「コンクリートをもっと身近に」
やっぱ、誰かを除け者にしたり孤立させたりハブにしたりってやっちゃダメだと思うんだ大人なら。もちろん、公序良俗に反したり明らかに違法行為は別として、ね。 誰もが招かれ必要とされる安心な場所だからこそイノベーションって起きる気がする。うん、宮本さんそんな気がする。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。