2024/04/18
残コンスラッジ由来のCCU微粉末100kg/m3配合(砂置換)の生コン(結合材は高炉セメントB種、骨材は全量残コン粒状化再生骨材)の大型打設①
いよいよ脱炭素・資源循環コンクリート時代の幕開けとなる。残コン由来のCCU混和材を100kg/m3配合し、DACが期待される残コン粒状化再生骨材を全量採用、さらに結合材は高炉セメントB種とすることでCO2抑制を狙った次世代の生コンクリートは三島駅北口すぐ西沢立衛建築事務所が手がける加和太建設新社屋建築外構に本日から実装されている。
脱炭素コンクリートの大型実装(プラント)
残コンさんいらっしゃい!
残コンスラッジ由来のCCU微粉末100kg/m3配合(砂置換)の生コン(結合材は高炉セメントB種、骨材は全量残コン粒状化再生骨材)の大型打設が始まりました。三島駅北口目の前の加和太建設新社屋(西沢立衛建築事務所設計監理)建築外構駐車場に適用されたものです。5月22日には地元最大手の加和太建設主催にて関係者を広く集めて見学会を兼ねたお披露目が予定されています。当日の打設は、三島市が管理する市道の舗装に適用されるものです。無論、見学会にはRRCS関係者の皆さん他にもお声がけを予定してます。
本件は大阪兵庫生コン工業組合や大成ロテックなどRRCSでご縁のある多くの方々からの多大なるご協力の末に実現しました。誠にありがとうございます(泪)
まさに、残コンさんいらっしゃい!!
宮本さんが敬愛してやまない東京大学野口貴文先生や鹿島坂田昇常務執行役員をはじめコンクリート最先端をいくエキスパートの方々が居並ぶLINEチャットグループで宮本さんから本件ご紹介。
骨材貯蔵
粒状化再生細骨材。
こちらは、粗骨材。
特殊骨材用に設置されてある補助グランドホッパーからの移送。
こちら、残コン粒状化再生骨材には豊富な水酸化カルシウムが含有されており貯蔵中あるいは骨材としてコンクリートに実装された後もなお空気中の二酸化炭素との反応(DACs)が期待される脱炭素技術となっている。
残コナ(CCU混和材)計量
なお、今回CCU混和材として配合されている「残コナ」はtあたり130〜200kgのCO2固定が期待される次世代の混和材は実際のバッチャープラントに貯蔵され計量された実に地球上で初めての出来事となる。つまり、今後広がりを見せる脱炭素コンクリート時代に先鞭をつけた格好。質量20%CO2固定CCUは残コン由来の微粉末を炭酸水で養生することで得られました
これが脱炭素・資源循環生コン
ぱっと見、ご覧の通り、生コンであるこれには、世界に先駆けて「生コン工場で実際に製造されがちの現場に打設された生コン」としてCCU100kg/残コン粒状化再生骨材100%/高炉セメントB種が実装されている。
DAC/CCU/セメント削減【脱炭素】揃い踏み
DAC(Direct Air Capture)
コンクリートの脱炭素技術として知られる3つのアプローチの1つ目はコンクリート特有の中性化という現象を逆手に取ったものがある。Direct Air Capture(DAC)としてまとめられている。なお、今回の現場は無筋コンクリートであるため、たっぷりDACしてもらって全然構わない。(写真引用:CMC)
CCU(Carbon Capture Utilization)
我が国ではエコタンカルが有名なCCU材料とは炭素を吸収・固定させた材料(写真は粉体)を生コンクリートに配合するというアプローチ。つまり、今回の生コンでは砂置換で採用されている残コナがそれにあたる。
セメント削減
セメントの主成分であるCaOを生成する過程で大量にCO2が発生することがわかっているため、「セメントを使わない(削減する)」ことが脱炭素技術3つ目のアプローチとなる。つまり、今回の現場では全てのアプローチが実装されたことになる。
(※注釈:一連の表現は現場で元請けから得た情報をもとにした宮本さん自身の意見でありGI基金関係者らから得た情報などでは断じてありません)
次回はいよいよ脱炭素生コンのポンプ圧送
次のブログではいよいよこちらの建築外構(駐車場)に打設される脱炭素コンクリートの様子をご紹介予定。
「コンクリートをもっと身近に」
ちなみにこちらの打設後・打設中が見学できるイベントは5月22日に加和太建設さん主催で盛大に執り行われる予定です。みんなたくさんきてねっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。