2024/08/03
【実験】生コン工場でポリウレタンフォームと上澄水で作るCCU材料(軽質炭酸カルシウム)
塩田効果と上澄水(飽和水酸化カルシウム溶液)を組み合わせて生コン工場で無限に軽質炭酸カルシウム(CCU材料)を生成する実験が始まりました。
生コン工場で軽質炭酸カルシウムの製造実験
ポリウレタン
こちら、Amazonで手に入れたポリウレタンフォームを用いてICCでは実験が始まった。
関連記事:ポーラスコンクリートでなくポリウレタンの表面積を利用した軽質炭酸カルシウム生成について
理屈は残コン「オワコン」ブロックと一緒
こちらは残コン「オワコン」ブロックに内在する広大な表面積を用いて(塩田効果)気中CO2を取り込んでCaCO3を生成する技術だが、得られた軽質炭酸カルシウムを取り出す(CCU微粉末として利用)することがでない(そのまま空隙の中で析出して密度や強度を改善するだけ)。一方、ポリウレタンフォームであれば自由に変形する特徴を利用して大量の軽質炭酸カルシウム(CCU材料)が得られるのではないか、という仮説の検証が始まった。
関連記事:残コン(残コン、スラッジ微粒分、上澄水)だけを用いて地球を冷やします
無限に上澄水散水を繰り返す
理屈からすれば散水と乾燥を何度か繰り返せば気中CO2を取り込んでCaCO3(軽質炭酸カルシウム)を生成することで白くなる。まるで、海水浴の時に見られる紺色の海パンが白く結晶化しているように。
上澄水が溢れる土間
ICC池上さんによれば上澄水が溢れて乾燥してを繰り返す土間には「箒ではけるほど」の軽質炭酸カルシウムが見られるそうだ。至近、示される実験結果をもとに軽質炭酸カルシウム製造の更なる合理化が検討される。
自動化が急務
無断欠勤がちな飛悠君の役割として残コン「オワコン」ブロックに加えてポリウレタンフォームへの散水も池上さんから命じられた。無断欠勤を補ってあまりある活躍の過程でより合理的な軽質炭酸カルシウムの製造ノウハウが蓄積されるといいですね。
JOISで生まれるイノベーション
JOISでは日夜コンクリート実務者らによる交流により多くのイノベティブなR&Dが生じています。
「コンクリートをもっと身近に」
こんなマニアックな話題でも「伝える」「伝わる」「知られる」ことで一般化すれば貢献が広がるねっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。