2023/11/09
生コン工場の静脈(残コンからCCU)と動脈(CCU利用生コン)を一気に見学【前編】
生コンポータルの工場見学【生コンキャンプ】では現在話題の CNコンクリート製造に欠かせない残コンからCCU製造(静脈)とCCU利用生コン製造(動脈)一連のプロセスを一気に見学できる。今回は前編として静脈のご紹介。(※CCU:Carbon Capture and Utlization)
生コン工場静脈の見学(残コンからCCU)
残コンst(一次処理)原石製造
こちら、伊豆中央コンクリートに実装されている残コンと残渣などをブレンドするピット。現在では薬剤をほとんど用いずにこちらに残渣と残コン、そしてCCU原石(残コンをあらかじめ粒状化させたもの)を投入・撹拌。
こちらが残コンstで処理され生成されたCCU原石。
SCMs専用混和剤についても説明
なお、残コン由来のCCUやSCMsを高度利用する CNコンクリート専用の混和剤mapecube geoについての説明は二見さんから。SCMsを高度利用する際に懸念される初期強度の立ち上がりを補完。
CCU製造設備見学
こちら、一次処理され生成された原石を分級しCCU(骨材や微粉末)として取り出すための設備見学。
水酸化カルシウムが飽和している未利用資源「残コン」由来の原石は処理過程で自然に、あるいは人為的に CO2を吸収・固定させることができる。その骨材や微粉末(混和材)を用いたコンクリートはその分 CNとすることができる。
CCU骨材ストック
製造されたCCU(写真は粗骨材)は再び生コン工場に運ばれストックされ生コンとして利用されることを待つばかりとなる。
続いて動脈(CCU利用生コン製造)後編へ
見学に訪れていたのは岐阜・ライン生コンの伊藤さん(右)と高木さん(左)。静脈の見学を終えヘッドオフィスに併設されてあるカフェ・LUMBERで小休止。続いて、動脈側(CCU利用生コン製造)の見学へと続く。
「コンクリートをもっと身近に」
ライン生コンさんは以前から「オワコン」「オコシコン」で協業させていただいている同志です。いよいよ「残コン」の高度利用を念頭に組織として動き出すようで宮本さん的にもとっても嬉しいでっす。
オワッコーン‼︎
ぜひ、一眼ご覧いただければお分かりいただけると思いますのでお気軽にご来社お待ちしてますー。。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。