2023/12/24
「既往の規格・基準に変化を求めず残コン処理やCCUへの加工さらに非JISコンクリート製造までの運用一切をシステムとして構築する」(月刊残コン Vol.77)
これまで一部流通してきたCLSMやポーラスコンクリート、リサイクルコンクリートは全て既往の規格・基準類(JIS A 5308)に変化を求めていたが今に至るまで目覚ましい成果を生み出したとは言えない。JOISでは既往の規格・基準類に変化を求めず、現代のテクノロジーを有効に活用した資源循環・脱炭素時代の新しい産業循環システムの構築を目指す。
JOISというあり方について
ラストワンマイル「点」の資源循環・脱炭素
とある地方の生コン工場ではすでに実践されている未利用資源残コンや産業副産物SCMsを用いた非JISコンクリート(「オワコン」「オコシコン」「イワモル」「2×3コン」他)製造という一連の運用は引き続き既往の規格・基準類からは無視されることになるだろう。
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「点」では実現している資源循環・脱炭素を「面」に広げる
生コンキャンプでは「点」で実現していることを「面」つまり業界の当たり前、汎用的な出来事にするために定期的に交流会を企画し情報共有が行われている。既往の規格・基準類に無視されているからといって埋もれているわけにもいかない。
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完全クローズドループで0円CCU
残コンの処理には市販の造粒材を使わなくても再生できる。あらかじめ製造された残コン粒状細骨材はそのまま造粒材として使用できCCU(carbon capture utilization:骨材、微粉末)が得られることがわかっている。脱炭素時代に誰もが喉から手が出るほど欲しい豊富な炭酸カルシウムを含む原材料は生コン工場で「コスト0円」で生み出されている。
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既往の基準・規格とは別に AIとIT で構築する新システム
これまで生コンポータルらでは #JISを変えよう とキャンペーンを打つなどしてより現場・現実・現物に即した規格・基準類へのアプローチを行ってきたが、非JISコンクリートが出口の最も有力で自然な候補となり得る残コンなどを用いたCCU他資源循環・脱炭素技術を実装したコンクリートについては既往基準・規格類に変化を求めるのではなく、AIやITなど現代のテクノロジーを駆使して主体的にシステムを構築していく道を選んだ。
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非JISコンクリートの市場を創造し産業を適合させる
資源循環・脱炭素を形にするための出口としてはすでに「オワコン」「オコシコン」「イワモル」「2×3コン」などの非JISコンクリートの市場が開かれている。要諦は、そのような非JISコンクリートの市場を拡充させ、コンクリート産業から円滑に供給するするためのシステム構築。脱炭素非 JISコンクリートの製造を知悉する生コン製造現場でAIアシスタントロボット(仮:ikegAmI)が手取り足取りアドバイスをしてくれる生コン製造現場を夢見ている。
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生コンキャンプ見学随時受け付けてます
そんなあり方はJOIS(Japan Out-of Indstrial Standard)として名付けられロゴも「突き抜けた」をイメージして完成した。
「コンクリートをもっと身近に」
他者に変化を求めるんでなくて、自分たちでできることをやっちゃおう、それがJOISという考え方です。別に既往の規格・基準類に迷惑かけるわけでもないし、それが一番資源循環・脱炭素がコンクリートとして実現する近道だからねっ。それが実現した後で、豊富な実績を踏まえ適応の規格・基準類が逆に資源循環・脱炭素に適合すればいいのだから。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。