2025/01/09
エントランスが試験室でフィルタープレスとトロンメルのない生コン工場(CD研修①)
各地で随時JOISのコンクリートディレクター研修(交流)が生まれています。 長年のパートナーで姉妹工場・白石建設(岡山)から二人のCDが静岡県のICCを訪れていた。それぞれの工場実務、みんな違ってみんないい。開かれたコンクリート産業を目指す。
JOISのコンクリートディレクター(CD)研修
本日は白石建設からお二人のCDをお招きして行われたCD研修の模様をお伝えしまっす。
白石建設 x ICC
一昨日(2025/01/07)から姉妹工場・白石生コンのオカモン(左)とフジモンがICCを訪ねていた。用向きはコンクリートディレクター研修(交流)のため。1.5時間の壁に遮られている生コン業が他社の運用を肌で学びCDとしてのスキルアップを目指すもの。
白石のそれと何が違う?
バッチャー。ICCは試験室と配車・バッチャーが隣接した部屋で続いており、その違いだけでも参考になったという。
エントランス試験室
ICCは建設から8年目の比較的新しい工場となっているが、事務所の設計の際にエントランスと試験室を兼ねる、という点にのみこだわった歴史がある。試験室はとかく空気が澱みがち、というオワコンの宮本さんの切なる思いがあり、比較的風通しの良い場所、つまりエントランスにしてしまうことでオープンな空間を意図した。
フィルタープレスとトロンメルのないICC
お次は構内の見学。
ICCの特徴は白石生コン他と異なり残コン処理にトロンメル(骨材回収)やフィルタープレス(スラッジ水の減容化)を用いず残コンstを稼働させている点。
こちらに、あらかじめ得られていた残コン粒状化再生骨材(全骨材)を投入して曝気・粒状化させ、汚水の残渣を含む残コン一切は粒状化され残コン粒状化再生骨材(全骨材)が生成される。原材料も得られる骨材も全て残コンが由来となっているまじりっけなしの工程となっている。つまり、市販のre-con zero evoやセルドロンなどを用いない粒状化工程となっている。
JOISでは「みんな違ってみんな良い」規格外を意識した交流をCD研修として活発に行われています。
JOISのCD研修(交流)活発に行われてます
いわば、JOISで交流する職員の皆さんはコンクリートディレクター(CD)。各地の実情に合わせたコンクリート実務を肌で感じることでCDそれぞれのスキルが自然と高まる仕掛けだ。
JOIS(Japan Out-Industrial Standard)
「コンクリートをもっと身近に」
産業の片隅、ラストワンマイルで起きているこうしたことも「伝える」現場に隠された価値を情報発信することで、産業の貢献を広げていくよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。