2024/07/17
これまで【競合】とみなされてきたコンクリート二次製品と生コンはCN社会では【トモダチ】として再定義されます
静岡県伊豆の国市。市内にある元々はコンクリートという市場を巡って競い合ってきた二次製品工場(土屋建材)と生コン工場(伊豆中央コンクリート)。CN社会を求められている現代においてはなんとモチツモタレツのトモダチ関係を生成している実例紹介。
二次製品と生コンはモチツモタレツのトモダチ
こうした循環はこれまでライバルとみなされてきた両者を「トモダチ」として再定義する試みになりますー。。
二次製品工場の副産物
こちらは静岡県伊豆の国市に操業するコンクリート製品メーカー土屋建材さんで発生する残渣物。通常これらは廃棄処分することでコスト要因となっている。
関連記事:【残コン】をかすがいに始まる【製品】と【生コン】の《トモダチ作戦》でCNコンクリートの循環が始まる
コスト要因を原材料として生コン工場が仕入れる
静岡県東部地区ではすでに生コン工場で発生した副産物(残コンや残渣)をフローにあるように原材料として変換し生コンクリートの製造に循環させる試みが行われている。
関連記事:「生コン組合のカーボンニュートラル始まる」静岡県東部生コン協組(理事長:志村栄一)の残コンステーション視察(原材料製造編)
こちら手前側の固形物は土屋建材から「仕入れ」た残渣。この後残コンステーションにて加工され骨材や微粉末(混和材料)としてCNコンクリートの原材料に変換される(写真:ふぇらーりあるべると)。
残渣は飽和水酸化カルシウム溶液
解砕(かいさい)され残コン粒状化原石とブレンドされる。
原石には豊富な水酸化カルシウム溶液が飽和した状態で含まれており気中CO2と反応固定(DAC:Direct Air Capture)することでCCU(Carbon Capture Utilization)原材料となる。
骨材や混和材料として循環
屋根下にストックされてあるCCU骨材(s)。Ca(OH)2+CO2→CaCO3の反応で白く変色していることがCCUの証。
乾式で得られた微粒分には最もCO2が固定されている。なお、最大でtあたり250kg程度CO2を固定するとされている簡単に得られる良質なCCU混和材料としての利用が期待されている。
二次製品工場に原材料として戻る(循環)
二次製品工場で得られた原材料を利用して得られたCNコンクリートはまたしてもふるさと土屋建材(二次製品工場)に戻りコンクリート製品の原材料として利用される。これまで処分してコスト要員になっていたことを考えると製造コストは割高になることもなく安価に市場に供給されることになる。
JOISで作ろう! CNな地域社会
こうした取り組みはコンクリートの実務家らのオンラインサロンJOISのアウトプットとして生まれた。
「コンクリートをもっと身近に」
考え方を変えれば世の中には対立とか競合って言葉は無くなるんだ。ただただ自分の使命を追い求める実りある豊かな活動のみがそこには存在するってわけだねっ。「伝える」「伝わる」情報発信を通してそんな豊かなcn社会の輪を広げていこうぜよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。