2024/05/24
残コンが循環する地域で始まったCNツーリズムという地域おこし(月刊残コン Vol.82)
地域の副産物「残コン」が地域の副産物CO2を固定させ循環に向かうあり方を「CNツーリズム」として整理しこれまで分断され協力が制限されてきた地域を再定義する。「残コンが循環する地域で始まったCNツーリズムという地域おこし(月刊残コン Vol.82)
CNツーリズムという地域おこし
CNツーリズム
CN(カーボンニュートラル)ツーリズムという言葉が急速に人々の共感を集め始めている。これまで発注機関・施工・製造そしてそれらを取り巻く地域社会の各セクターはそれぞれに分断され束縛され自由が効かなかった。「残コン」という問題を機会として捉え地域の中で循環を生み出すことで達成するカーボンニュートラルをそのまま地域おこしのテーマとして地域内外全てのセクターを巻き込んでいく。そんな取り組みが #世界一有名な半島 伊豆半島で始まっている。
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半島 個別企業同士の絆
遡れば全ての端緒となったのはイタリア半島を本拠地とするグローバル企業MAPEI(写真はジョルジオ・フェラーリ博士)との「残コン」をテーマとして始まった絆だった。
関連記事:【CNCツーリズム】 伊太利亜 x 伊豆半島 地域同士のつながりが生み出したイノベーション
半島 地域同士の絆へ
そんな個別企業同士のつながりは半島(地域)同士のつながりへと変化していった。MAPEIx生コンポータルのみならず、地域イベント伊豆の国市とガイオーレ・イン・キャンティに帰結しエロイカジャパン2024は大成功を収めた。
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当たり前のCNコンクリート
そんな伊豆半島では道端のコンクリート舗装などが当たり前にカーボンニュートラルに貢献している光景・街並みを魅せるように発展していく。
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業界関係者から始まって広く一般へ
これまでコンクリートは「伝える」ことが苦手だった。だから「コンクリートから人へ」などと不名誉な誹りを受け、本来の貢献が理解され評価されることがなかった。ここからは、業界関係者自らがその価値を発信し「CNツーリズム」という御旗の元に広く一般までをも巻き込むことでコンクリートの貢献を広げていくことが求められる。
関連記事:長年のお付き合い 【木田組】 さんとの生コンキャンプ今回はCNツーリズム編
地域の残コンが地域のCO2を固定する未来
コンクリート実務者らの交流JOIS・生コンキャンプでは多くの技術開発が日々随所で生み出されている。地域の残コンが地域のCO2を固定し循環に向かわせる新しい時代を構築するために中心的な役割を果たすのは地域の生コン工場であり建設業者となる。
「コンクリートをもっと身近に」
ものづくりのパラダイムは変わりました。作れば売れる時代はもう終焉したのだと思います。その価値をきちんと世に発信してこそ評価されさらに求められていく。だから「伝える」情報発信に全力を捧げるよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。