2023/11/11
【脅威のCO2削減率】「1〜18N/mm2領域など組合単位で製造が始まれば資源循環・脱炭素社会が実現します」
伊豆中央コンクリート(ICC)では組合公認で資源循環コンクリートの製造・出荷が始まる。その脅威のCO2削減効果は70〜100%となる。さらに、残コン由来の骨材や微粉をCCUとしてカウントした場合はカーボンネガティブ間違いなし。
CO2削減率がすごいことになってます
CO2削減率
こちらは結合材のCO2排出量から割り出したCO2排出削減率の表。突き抜けたステコン(「ヌテコン」)で70%超、流動化処理土(「イワモル」)ではなんと99%もの削減率が達成されている。
※ICC池上信さん提供(ヌテコンイワモル-CO2削減式.pdf)
CCUであっという間にカーボンネガティブ
残コンが豊富に含んでいる水酸化カルシウムは気中二酸化炭素と反応することによって炭酸カルシウムに変化する。それを、微粉末(混和材)や骨材として利用する(CCU)ことでさらにCO2削減が達成、つまりはカーボンネガティブを達成することが可能。
関連記事:生コン工場の静脈(残コンからCCU)と動脈(CCU利用生コン)を一気に見学【前編】
こちらが、「残コナ」と名付けられた残コン由来の微粉末はコンクリートを製造するにあたってさまざまな用途に用いられている。
CO2排出99%減「イワモル」(まさ固)とは
こちら、流動化処理土「イワモル」(防草用途の場合は固まる砂「まさ固」)はその微粉末と細骨材に、高炉スラグ微粉末をたった50kg配合して上澄水で製造したコンクリート。
突き抜けたコンクリート「ヌテコン」70%強CO2減
こちら「ドットコン」に用いられている生コンは結合材の大半が高炉スラグ微粉末であり、骨材も全量に残コン由来を採用している。そのCO2削減量はなんと70%超。捨てコンや土間コンなど非構造用コンクリートはJIS A 5308の要求が及ばない分野であるためこうしたコンクリートの普及が進む。
目指せ資源循環・脱炭素生コン組合
なお、静岡県東部生コンクリート販売協同組合の指導を仰ぎつつ、ICCらでは周辺工場の残コンや回収骨材・スラッジケーキを回収し、CCUに製造したものを原材料として循環させるスキームが検討されている。
「コンクリートをもっと身近に」
やれやれ、今日は散髪に行ったり、ユニクロで買い物したり、ラーメン食べに行ったりと何かと忙しい1日でしたっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。