2024/08/06
残コンのみならず無論コンクリート解体ガラだってCO2固定します(黒姫視察)
関東一円でコンクリート解体がらを主に受け入れる大手企業「黒姫」の現場見学にお伺いいたしました。同じく地域循環を支える業態同士、新たな時代の新たな連携が始まろうとしている。
残コンじゃなくて解体コンクリートの話
これまで縦割りで交流のほとんどなかった業態同士が連携することで新しい付加価値が生まれるかもしれませんー。。
WBGT値表示
WBGT値の表示が設置されてある環境はとっても安心優しい職場。
WBGT値とは
直径30cm以内のコンクリートガラ受け入れ
こちらのサイトでは直径30cm以内のガラの受け入れが行われている。
コンクリート解体ガラから得られたこちらの製品はクッション(管巻き)砂などに用いられる。
お忙しい中ご丁寧なご案内誠にありがとうございました!
ストックヤード見学
砂漠を歩く旅人みたいな写り方をしているこの方は宮本さんがリスペクトしてやまない黒姫代表取締役の唐澤さん。
関連記事:唐澤明彦さん(黒姫)とのコラボレーションが始まりました
性能としては全く問題のないこうしたレンガ(写真)やかわらは「色がついている」ことを理由にお客様からクレームが入ることもあるそうで最近では受け入れを拒否しているそうだ。
「残コン」由来の「残渣」(スラッジ)今は受け入れてない
こちら、随分前には受け入れていた「残コン」由来の微粒分(残渣:スラッジ)は粉分が多すぎて扱いが悪くまた製品に混ぜることで周囲を汚す懸念もあり現在では受け入れを停止しているそうだが、生コン工場からのリクエストは絶えることがないという。
そこに協業のチャンスを見出す
こちら、同じく残コン由来の残渣にCO2をDACで固定させた微粉末はJOISらによりコンクリート混和材料「残コナ」として普及を広げている。なお、含まれるCa(OH)2量からおよそ200〜250kgのCO2の固定が期待される(CCU)。つまり、黒姫のようなコンクリート解体ガラ(同様に豊富にCa(OH)2を含んでいる)の受け入れを専門とする中間処理業者は「向こうからお金を出して原料を持ってきてもらえるすごい恵まれた条件」とすることができる。
始まる「生コン」「中間処理」「道路」の連携
この度は現業お忙しい中闖入者である宮本さんのような人にも明るく優しく接してくださいました皆様誠にありがとうございます。互いに業態としての歴史は長く地域経済循環を支えてきた同士として新たな経済循環を生み出す協業(出口はCNコンクリート舗装など)ができましたら幸いに存じます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
「コンクリートをもっと身近に」
こうした僕たちにとって当たり前のことでも「伝える」「伝わる」「知られる」実践を通して喜びを広げていきますよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。