2023/07/07
「昨日は環境配慮型コンクリート。本日は再生コンクリート/リサイクル」JCI年次大会レポート
コンクリート年に1回の祭典JCIコンクリート工学年次大会は本日(2023/07/07)まで博多の国際会議場で開催されている。本日の目玉は「再生コンクリート/リサイクル」。資源循環をコンクリート産業がリードする未来を描く技術・研究の発表が期待される。
JCI2日目環境配慮型コンクリート(材料)
特別公演はコンクリート工学におけるDX
特別公演には、「生コン工場は飽和水酸化カルシウムの泉」という気づきを与えてくださった石田哲也先生が登壇。
148枚にも及ぶスライドを示しながら、現代のテクノロジーとコンクリート工学の関係や今後への期待が講和された。
広がるCCUSと混和剤開発
フローリックの技術研究所所長に大躍進されていた宮本さんと同い年の西さんからは、広がるCCUS使用コンクリートの時代を踏まえた化学混和材のあり方に関して示唆に富んだ発表があった。(https://confit.atlas.jp/guide/event/jci2023/subject/1188/tables?cryptoId=)
湿式・乾式炭酸化養生
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竹中工務店の竹内さんからは乾式・湿式炭酸化処理した再生骨材に関する発表。生コンキャンプとしてもこのところ上澄水散水養生に関する事業を推進していたり、CUCOにも参画しているなど、今後の共同に期待が高まる。なお、湿式養生(炭酸水による炭酸化)では吸水率の増加、密度の低下などが見られるなど思わしい成果が上がっていないようだ。(https://confit.atlas.jp/guide/event/jci2023/subject/1190/tables?cryptoId=)
造粒ポーラスコンクリート
造粒ポーラスコンクリートで共同研究を行った前横浜国立大学大学院、現清水建設所属の志賀さんの論文も無事に選考を潜り抜けめでたく発表となった。(https://confit.atlas.jp/guide/event/jci2023/subject/1187/tables?cryptoId=)
ゼネコン・現業に追われながらも逞しく発表を終え、さらには他の発表にも果敢に質問を行う志賀純貴さんの勇姿に思わず目頭に熱いものを感じる宮本さん。
本日(2023/07/07)もよろしくお願いします
頑張った志賀さんを取り囲んだ懇親会の様子をLINEでCPコンソーシアムの安藤間白岩さんに共有して参加を促したものの「すみません、行けません。ちょっと溜まった仕事があって。」と塩対応されてしゅんとしている白石建設武南さん(左)と宮本さん(右)。本日(2023/07/07)は第4会場(再生コンクリート/リサイクル)に参加を予定している。
「コンクリートをもっと身近に」
毎日毎日研究とかだと頭おかしくなりそうだけど、年1とかの学会や飲み会とかで研究者の方のお話を聞くのはとっても有意義でいい頭の勉強になります。さあ、いよいよ本日は再生コンクリート/リサイクルだねっ。ここにも、宮本さんが関わった研究発表があるから、今からとっても楽しみなんだっ。
さあ、今日も張り切って、コンクリートを盛り上げるぞっ。
オワッコーン‼︎
研究と現場がきちんと連動するためにもJCI年次大会には一人でも多くの実務者の方々もいらっしゃることが望ましいですー。そして、今日の発表には多くの残コンに関するものも含まれているようです。会場でお会いしましょー。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。